最新『月バス』12月号で”NBAファイナル2020”を振り返る
10月24日発売の最新号、『月刊バスケットボール12月号』でNBAファイナル2020を振り返る。今季のチャンピオンチーム、ロサンゼルス・レイカーズとファイナリスト、マイアミ・ヒートの戦いにスポット当てた。
ここではその一部を紹介する。
ロサンゼルス・レイカーズ
文/山脇明子
コービーに捧げる最高のフィナーレ
10年ぶり17度目の優勝を成し遂げる
NBAファイナル第6戦。レイカーズは開始から鉄壁のディフェンスでヒートのリズムを崩し、オフェンスでは速い展開で自分たちのペースを確立させた。気持ちを切らすことなく戦い続け、最大36点のリードを得て優勝を手中に収めたのである。
「あの惨事以来、僕らがやりたかったことは『彼のために』ということだった。本当は前の試合で、彼のジャージーを着ているときにできれば最高だった」とアンソニー・デイビス。彼とはもちろん、1月26日にヘリコプターの墜落事故で他界したコービー・ブライアントのことだ。
3勝1敗で臨んだ第5戦、レイカーズはコービーのニックネームが付けられた“ブラックマンバ” ジャージで試合に臨んだ。コービーが生前デザインに携わったもので、このジャージを着た今プレーオフの成績は4勝0敗だった。ファイナル第2戦で着用した後、次に予定されていたのは第7戦だったが、コービーがレイカーズを頂点に導いた2010年以来の優勝にあと1勝と迫った第5戦で急遽、身に着けることになったのだ。
ところが、この第5戦では残り21.8秒に得た1点のリードを守り切れず、「このジャージで負けるわけにはいかない」というデイビスの決意に反して惜敗した。
それだけに第6戦でまた負けることはできなかった。
マイアミ・ヒート
文/堀内涼(本誌編集部)
究極の舞台で示した“ヒート・カルチャー”
燃えたぎる闘志と、常軌を逸するほどのハードワーク。マイアミ・ヒートはそのチーム名どおりの情熱を持ったカルチャーを形成し、イースト第5シードからのNBAファイナル進出という偉業を成し遂げた。
ビデオコーディネーターからヘッドコーチに上り詰め、就任12年目の戦いを終えたエリック・スポールストラHCは今やリーグ随一の名将に。17年目のベテラン、ユドニス・ハスレムはヒートの象徴となり、チームの心臓として若手にその経験値を還元している。そして、度々チームメイトやフロントとトラブルを起こす問題児と見られていたジミー・バトラーは、「コート外でのジミーは僕の兄のような存在。彼は僕のことを理解してくれて道を示してくれる。彼がいるからこそ、僕は良いプレーができるんだ」とタイラー・ヒーローが言うように、バスケットへの底知れぬ情熱を共有できるヒートでは仲間を束ねるキャプテンとなった。特にファイナルでの活躍はNBA史に残るほどの大きなインパクトをもたらしたと言えよう。
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2010年以来10年ぶりのレイカーズ優勝でNBA 2019-20シーズンは閉幕!
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(月刊バスケットボール)