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2021/03/07

2021NBAオールスター・ゲームが提示する斬新なコミュニティー支援手法

 

 日本時間3月8日(月=アメリカ時間7日)にジョージア州アトランタで開催される第70回NBAオールスター・ゲームは、例年とは異なる意味合いを持ちあわせた祭典となる。試合進行は昨年の流れを踏襲するが、今年はイベント開催を通じて歴史的黒人大学(Historically Black Colleges and Universities =以下HBCU)と、新型コロナウイルスのパンデミックで他のコミュニティーと比べ不釣り合いなほど強い影響を受けている有色人種のコミュニティーへの支援を表明しているのだ。
 NBAはさまざまなコミュニティーに向けた尊い支援を長年行ってきたが、コロナ禍の昨年から今年にかけて全米各地で勃発した人種差別をはじめとした社会的不正とそれに対する抗議運動の広まりの中で、今回NBAはオールスター・ゲームを上記の支援に注力する意思表示のプラットフォームとして明確にしたのである。同時に今回のNBAオールスター・ゲームは、バスケットボールを通じて社会的正義とは何かを考える機会をファンに提供している。
 しかもそのような特別な意味合いを持つオールスター・ゲームが、今年もまた非常に見ごたえのあるイベントになりそうなのだ。それぞれのイベントにおける勝負が社会的支援の額に直結する仕組みになっており、プレーヤーたちが本気で勝ちにいくような構成になっている。以下、それぞれのイベントをコミュニティー支援の観点からまとめてみたい。

 

2021NBAオールスター・ゲームのフォーマットとルール

 

〇最初の3つのクォーター
1) 12分間のクォーターそれぞれで勝敗を競う。多く得点した方が勝ちチームとなる。
2) 各クォーターとも0-0から始まる。ただし3つのクォーターの合計得点も意味を持つ。
3) 各クォーターの勝者は150,000ドルのチャリティー基金を勝ち取る。
4) 同点だった場合は75,000ドルずつ両チームで分ける
5) 各クォーターともジャンプボールによって開始される
6) 各クォーターの最後の2分間は通常の試合における第4Qのルールが適用される。
7) 各クォーターで両チームに2つずつタイムアウトが与えられている(使わなかった場合次のクォーターに持ち越されない)。
8) 各クォーターとも6分59秒、2分59秒を過ぎた段階でいずれのチームからもタイムアウトの請求がない場合、その後最初に試合が止まった時点でオフィシャル・タイムアウトとなる。
9) このほかは通常の公式戦同様のルールが適用される。

 

〇最終クォーター(第4Q=ファイナルターゲットスコア制)
1) ターゲットスコアに最初に到達したチームが試合の勝者となる
2) ファイナルターゲットスコアは、最初の3つのクォーターの点数合計で上回っていたチームの合計点に24点を加えた点数とする(仮にチーム・レブロンが100-95でリードして最終クォーターを迎えたとすると、ファイナルターゲットスコアは124点となり、どちらかのチームが124得点に達した時点で試合終了となる)。
3) 最終クォーターは両チームとも最初の3クォーターの合計点からスタートする。
4) 最終クォーターには時間制限はない(24秒ショットクロックは適用される)。
5) 試合全体の勝者には300,000ドルがチャリティー基金として与えられる。
6) 最終クォーターの始まりは、最初の3つのクォーターの合計点が少なかったチームがボールを保持し、インバウンドで開始される。もしも同点だった場合にはジャンプボールで開始される。
7) タイムアウトは両チームに2つずつ与えられ、オフィシャル・タイムアウトはない。
8) リードしているチームがファイナルターゲットスコアまで8点となった時点以降には、通常の試合における第4Qの最後の2分間ルールが適用される。
9) この時点以降、成功したフィールドゴールが2点だったか3点だったかを判断するインスタント・リプレーの権限と、ショットクロック違反のインスタント・リプレー権限を持つのはコート上のレフェリーだけとする。
10) このほかは通常の公式戦同様のルールが適用される。

 

 上記のフォーマットとルールで進行されるオールスター・ゲームとその他のアトラクションを通じて、以下のような形で総額3,000,000ドル(1ドル108.4円換算で約3.25億円)のチャリティーが行われる。支援はサーグッド・マーシャル・カレッジ基金(Thurgood Marshall College Fund =TMCF)、黒人大学基金連合(United Negro College Fund=UNCF)、全米機会均等協会(National Association for Equal Opportunity =NAFEO)、そしてダイレクトリリーフ(Direct Relief、社会的弱者への医療サービス提供を支援する非営利団体)の公正医療基金(Fund for Health Equity)を通じて、冒頭で記したHBCUと大きな課題に直面しているコミュニティーに向けて行われる。

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