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2021/02/01

ラメロ・ボール(ホーネッツ)、キャリアハイの27得点で勝利に貢献も謙虚な姿勢 - 「I appreciate it. Thank you(ありがとうございます。感謝します)」

 

鼻っ柱の強さで知られた“ボール三兄弟”の末っ子

 

 カリフォルニア州の高校で注目の存在になった後、リトアニアとオーストラリアでプロとしてのキャリアを積むという異色の経路を経て今シーズンNBAデビューを果たしたラメロ・ボール(シャーロット・ホーネッツ)。198cmのポイントガードで、ロンゾ(ニューオリンズ・ペリカンズ)とリアンジェロ(今シーズン開幕前にデトロイト・ピストンズのキャンプに参加)という2人の兄を持つ19歳だ。かねてより鼻っ柱の強さで知られていたが、ホーネッツではそれがよい方向に働いているのか、ボールはルーキーシーズン前半戦から脚光を浴びる存在になっている。


 アメリカ時間1月30日にシャーロットで行われた対バックス戦に126-114で勝利した段階で、チーム成績は9勝11敗(イースタンカンファレンス8位、勝率はニューヨーク・ニックスと同率)。ことさらに良い成績とは言えないが、ボールはホーネッツに成績以上の魅力をもたらしている。この日は27得点(FG8/10、3P 2/3、FT9/9)、5リバウンド、2アシスト。±の37という数字を見れば、その豪快な貢献度が想像できるというものだ(しかもベンチスタートだ)。

 

 試合後、ズーム会見に応じたボールは、圧倒的な活躍の中でも特に自分でうれしかったところがあるかと聞かれ「ありがとうございます。感謝します(I appreciate it. Thank you)」とまずは記者に礼を述べた後、「いいえ、特にはありません。僕はコートに出て行って、ディフェンスが仕掛けてきたことに対応しただけのことです」と答えた。


 これまでに見聞きしてきた印象とは異なる謙虚さ。しかも、やり取りの後にその記者から感謝を伝えられると、「Yes, sir」と丁寧に締めくくった。一連のコメントは以下のようなものだった。


“I appreciate it, thank you. And ur…, not pretty much. It’s just going out there, taking what defense gave me.”


 この回答に記者が「Thank you」と返し、ボールが「Yes, sir」と答えていた。
 返ってくる言葉は短いものが多かったが、しっかり自分の考えを整理している。短い言葉のやり取りだけで人柄を判断しきれるはずもないとは思う。しかしコミュニケーション能力の高さを感じるし、それは人としての素養の一部だろう。

 

通称“メロ”は2019-20NBL最優秀新人賞受賞プレーヤー

 

 ラメロを含む“ボール三兄弟”は、父親ラヴァーの天真爛漫に過ぎるとも思えるかかわり方が災いして、必ずしも良いイメージにつながっていない。ラメロの場合は特に、ポジティブとネガティブの振れ幅が尋常ではなかった。


 高校時代にはカリフォルニア州の王座獲得だけでなく、1試合で92得点という驚くべきオフェンス力を見せたことがあった。その一方で「ディフェンスをしない」とたびたび批判されていた。父親とコーチのそりが合わず高校を飛び出した後は、リトアニアのプロチームとの試合で相手のプレーヤーのほおを平手打ちして乱闘騒ぎを起こしたこともある一方、オーストラリアのNBLで2019-20シーズンに最優秀新人賞を受賞して実力を示してみせた。


 そうした道筋を経て、自分に何が必要かを理解しているからこそ、今の態度があるのだろう。


 この2日間のラメロ・ボールは見ごたえ満点だった。バックス戦は前述のとおりだが、前日(アメリカ現地時間1月29日)は対インディアナ・ペイサーズ戦でのプレーから3つのシーンが「NBA TOP 10 PLAY OF THE NIGHT(今夜のNBAトップ10プレー)」に選ばれていた。7位と5位にマイルズ・ブリッジズへのアリウープパス、そして3位は自らの豪快なプットバックダンクだ。


 通称は“メロ”。現地時間1月9日の対アトランタ・ホークス戦(113-105で勝利)では22得点、12リバウンド、11アシストを記録し、史上最年少でトリプルダブルを達成したプレーヤーにもなっている。今、NBAで一番面白いプレーヤーの一人と言って間違いないだろう。

 

文/柴田 健(月バス.com)

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