月刊バスケットボール5月号

【関東大会・男子】Bブロックは桐光学園、習志野が制す

 第76回 関東高等学校バスケットボール選手権、男子大会は5日、小田原市総合文化体育館・小田原アリーナで2日目の競技を行った。今大会は昨年と同様、決勝は行わず、準決勝に勝利した2チームが優勝となる。ここでは、Bブロックの準決勝を振り返ってみよう。

 

『チャレンジャー』の気持ちで一進一退の攻防に競り勝った桐光学園

 

 1回戦でつくば秀英(茨城)に3点差、2回戦では八千代松蔭(千葉)に対してオーバータイムの末に勝利という激戦を勝ち抜いてきた成立学園。一方の桐光学園は1、2回戦をいずれも20点以上の大差で勝ち上がってきたが、そんな両チームの顔合わせは攻防で一進一退の様相を見せる接戦となった。そして、「(相手の)流れを止めなければいけないところを選手たちが本当に頑張って、乗り越えてくれました」と指揮を執った林大空コーチが語ったように、桐光学園が成立学園の追い上げをしのいで勝利を飾った。

 

 

 

 

 昨年はAブロック3位の成績を収めた桐光学園だが、今年は神奈川県予選5位という成績により、関東大会はBブロックでの出場に。林コーチは、「今回はチームフラッグにも記してある『チャレンジャー』という気持ちで臨めたのが大きかったと思います。これまでの成績は先輩たちのもので、今年の選手たちにとっては初めての優勝。この緊張感あるゲームを経験できたのは本当に大きい」と語り、キャプテンの♯4近藤佑希は、「流れが悪い時もチームでしっかりしゃべって、自分たちがどういうバスケットをしたいのか確認しながらプレーしたのが結果につながったと思います」と振り返り、ともに間近に迫ったインターハイ予選に意識を向けていた。

 

桐光学園(神奈川)

 

成立学園(東京)

 

 

<Bブロック準決勝2>
習志野(千葉) 85(29‐24、26‐15、14‐20、16‐21)80 東海大菅生(東京)

 

控えの選手の頑張りが勝利を手繰り寄せた習志野

 

 前半を終えて55‐39と、習志野が東海大菅生を大きくリードした試合。しかし、3、4Qでは習志野の足が止まった隙に東海大菅生が怒とうの連続得点で追い上げを見せる。最終的には習志野が僅か5点差で逃げ切り勝利を収めたが、2回戦では4Qの残り0.4秒、1点ビハインドの場面からの劇的な逆転で勝ち進んできた東海大菅生の粘りも光った。

 

 習志野の秋元啓人監督は、「セーフティーリードから5点差まで詰められて、どうなるか分からないという展開になってしまったので、そこは本当に反省点。足作りからもう1回取り組む」としながらも、控えの選手の頑張りや、これまでプレータイムの少なかった#98高木隆成(197㎝)、#29窪田葵(190㎝)といった長身選手たちの成長を評価した。

 

 

 

 

 キャプテン#14小野瑛太郎も、「1人が点を取るのではなく、パスをシェアして、いい流れで点が取れるようにと練習してきたので、今日はそれが出せて良かったです」とチームの成長を実感していた。

 

習志野(千葉)

 

東海大菅生(東京)

 

<関東大会特設サイト> https://www.basketball-zine.com/kantobb2022

取材・文〇村山純一(月刊バスケットボール)
写真〇山岡邦彦



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