月刊バスケットボール5月号

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2021.02.18

池松ほのか、コロナ禍で“バーチャル・シニアデー” を迎える - NCAAディビジョンIロバート・モリス大でのキャリアが大詰めに

 

 1月に特集で紹介したNCAAディビジョンI ロバート・モリス大(以下RMU)4年生の池松ほのかが、同級生のプレーヤー4人、マネジャー2人とともに、“シニアデー”を迎えた。シニアデーは最終学年プレーヤーのホーム最終戦に、それまでのキャリアを祝福して盛大に執り行う、アメリカのカレッジバスケットボールにおける伝統的な行事だ。

 新型コロナウイルス感染拡大下の今シーズン、RMUではこのイベントをバーチャルで展開した。当初は2月13日・14日に行われる予定だったホライズン・リーグ(RMUの所属カンファレンス)の公式戦、デトロイト・マーシー大との2連戦の第2試合をシニアデーに設定していた。しかし、同大がパンデミックの影響からシーズン続行を断念したために、その舞台がなくなってしまったのだ。RMU広報担当者の話によれば、代替えの試合を行う対戦相手の都合もつかなかったという。
それに代わってRMUが企画したバーチャル・シニアデーでは、本来シニアデーとして予定していた2月14日に、RMU公式ツイッターから以下のような心温まる祝福の映像が投稿された。

 

https://twitter.com/RMUWBasketball/status/1360642392286629896?s=20


池松は1月2日のIUPUI(インディアナ大-パデュー大インディアナポリス校)との試合に出場して、キャリア通算100試合出場という記録を達成した。ただ、残念なことにこの試合でヒザを痛め、その後出場機会を得られていない。
ただしRMUのシーズンはこのあと、コロナの影響による日程変更さえなければ、以下のとおり最低でもロードの3試合を残している。池松は現時点ですでにベンチ入りまでの復帰はできており、コーチ判断でまだコートに出ていないという状態。コンディションさえよければ、出場機会を得られる可能性は高いだろう。

 

☆ホライズン・リーグ公式戦2試合
対パデュー大フォートウェイン校 2月19日(金)2:00pm-(日本時間20日の土曜日早朝4時)
対パデュー大フォートウェイン校 2月20日(土)正午-(日本時間21日の日曜日午前2時)

 

☆ホライズン・リーグ トーナメント
対戦相手未定 2月25日(木) 7:00pm-(日本時間26日の金曜日午前9時)

 

 ホライズン・リーグトーナメントは、もしも勝ち上がった場合には3月9日のファイナルまで最大4試合がある。また、もしもこのトーナメントでチャンピオンになれば、原則的にはNCAAトーナメントへの自動的出場権(オートマティック・ビッド)を手にすることができる。ただ、NCAAは2月12日に、各カンファレンスのトーナメント開催にコロナ感染のリスクがつきまとうことを考慮して、トーナメントを開催せずレギュラーシーズンチャンピオンに自動的出場権を与える権限を、各カンファレンスに委譲する旨の声明を出しており、その回答期限をアメリカ時間の2月26日(金)としている。この要素がどうなるかは状況しだいということになる。
RMUは今シーズン、直近の試合(2月6日の対オークランド大戦)を終えた時点で3勝11敗としてホライズン・リーグの12チーム中9位。昨年のオフ期間に組んだノンカンファレンス・ゲームの日程がすべてキャンセルになるなどコロナの影響が色濃く、またホライズン・リーグに転入した最初の年であることも、成績に影響しているかもしれない。
その中で池松にも故障が続いて出場機会が減ったことは不運だったが、最高峰でプレーできる時間もあとわずか。輝かしい4年間のフィナーレをぜひとも楽しんでほしいものだ。

 

写真・画像素材/RMU Athletics

文/柴田 健(月バス.com)

(月刊バスケットボール)



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