【FIBAWC2019現地レポート】トルコとの力の差を見せ付けられ黒星スタート

 

 9月1日、13年ぶりにFIBAワールドカップに挑んだ男子日本代表の初戦の相手はトルコ。世界ランキング17位の強豪、今回で5大会連続出場となるワールドカップ常連国に挑んだ。結果的に力の差を見せ付けられ、67-86で敗戦。特に1Qで12-28と出鼻をくじかれ、そのまま追う展開を覆せないままに試合を終えた。

 

 ラマスHCが1Qについて「相手のフィジカルコンタクトに対して我々のバッドショットが多くなり、リバウンドから走られされてしまった」と語ったとおり、出だしから相手のプレッシャーに圧倒され、エースの#8八村にもなかなかボールが渡らなかった。逆にディフェンスでは速い展開から#10マームトーウルらに気持ち良くシュートを決められ、後手に回ることに。2Qからはディフェンスが機能し始め、オフェンスでも#18馬場のドライブや#8八村の豪快なダンクシュートなどで流れをつかんだものの、日本が勢い付きそうなところで#22コルクマズや#8イリヤソバらがきっちりシュートを決め返してくるトルコは一枚も二枚も上手だった。トルコ対策として準備してきたディフェンスについても「できていた時間帯もあるし、できていなかった時間帯もある。できていた時間帯も、相手にタフショットを決められてしまうところがありました」と#7篠山。ラマスHCも「正直に言ってトルコはオフェンスの質の高いチーム。しかもディフェンスもアグレッシブで、リバウンドも強い。NBAプレーヤーが3人おり、ガードもビッグマンもヨーロッパで活躍する選手たちで、存在感が大きい選手たちがそろっている」とトルコを称賛して脱帽した。

 

 これまで世界大会においてヨーロッパ勢に勝ったことのない男子日本代表。大会前、ラマスヘッドコーチは歴史的1勝を挙げるために「全ての面において完璧に近いゲームを遂行しなければならない。“グッドゲーム”では足りない。エクセレントかそれ以上でないと」と話していたが、その意味で、日本の流れになる時間帯はあっても40分間はそれを遂行できなかったこの試合は、敗れるべくして敗れたと言えるのかもしれない。だが、大会はまだ始まったばかり。歴史的金星を挙げるチャンスは残っており、続くチェコ(世界ランキング24位)との一戦こそ、日本にとって正念場となる。今回のトルコ戦にも、会場には日本から大勢のファンが会場に足を運び、席のいたるところに日の丸の旗が掲げられていた。続くチェコ戦、アメリカ戦と、“日本一丸”となって勝利を目指したい。

 

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(月刊バスケットボール)



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