男子日本代表

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2021/06/20

バスケ男子日本代表、進化の確証を得たFIBAアジアカップ予選

中国#15ジョウ・チーはNBAドラフトで指名されたビッグマンだ(写真:©SBP/FIBA Asia Cup)

 

終盤は中国のディフェンスの変化に対応できず

 

 第4Q、中国がディフェンスのプレッシャーを高める中、日本はしぶとく得点を重ねる。残り7分21秒には田中のドライビングレイアップで78-73。さらに残り6分47秒には、富樫のドライブ&キックから田中がつなぎ、アシストを受けたロシターがフローターを決め、80-73とリードを広げた。
 この時点まで、世界標準の高さとパワーを持つ中国に互角以上の戦いをできた日本。しかし、以降は世界の壁を実感する時間帯が待っていた。タイムアウトを取った中国がディフェンスを1-3-1ゾーンに切り換え、日本のリズムを崩しにかかったのだ。日本のオフェンスはこれに沈黙してしまう。
 一方の中国は、ジャオ・ジーウェイ(#4 ZHAO Jiwei、185cm/G)のフリースロー、ジョウの圧倒的な高さを生かしたダンク連発(1本はジャオからのパスを受けたアリウープ・ダンク)で6連続得点と急加速。80-79と追い上げられた日本は、残り4分10秒にラマスHCがタイムアウトを請求した。
 建て直しを図った日本だが、直後のオフェンスで中国は目先を変えるようにディフェンスをマンツーマンに戻してきた。ここは何とか対応してロシターのフリースロー(1本成功)につなげた日本だったが、さらに次のポゼッションで中国は再び1-3-1ゾーンに転換。迷いの出た日本はその後のポゼッションで、意図しない形でのフィニッシュを強いられた。結局、中国側のタイムアウト以降試合終了までにフィールドゴール成功が富樫の3Pショット1本のみに終わり、4-17と完全にペースを持っていかれてしまった。
 試合後の会見でラマスHCは、「この試合についての思いは2点。我々は改善を重ね、どんどん良いプレーができるようになっています。しかし試合の終え方がわかっていません」と話し、力負けしたことを認めた。「ゾーンに対してはもっと練習が必要です。まだ遂行力がついていません。次の試合に向けた良い勉強になりました」

 

試合会見でラマスHCは、この日の敗戦も良い経験と前向きに捉えていた(写真:©SBP/FIBA Asia Cup)

 

 勝ちたかったのは言うまでもない。しかしラマスHCが話すとおり、これ以上に貴重なものはないとほど貴重な経験を積むことができた。16日の初戦では得られなかった類いの経験だ。
 国内組だけで臨んだFIBAの国際大会で、格上と目されたチームを相手に勝負のクランチタイムまで優位を保ち、その結果として相手に修正を強いることができた。ビッグマンは厳しい状況がある程度想定された中で奮闘し、武器とすべきシューターに好機を生み出すチームオフェンスを33分間以上継続できた。
 プレーメイカーもシューターもフロントラインのプレーヤーも、期待に応えなかった者がいなかった。田中はドライビングレイアップが高さ満点のブロックショットの餌食になるシーンもあったが、このチャレンジがきっと次に生かされるはずだ。最も小柄な富樫のクイックネスが、たびたび目立たないところで相手をオフバランスにさせ、チームオフェンスを優位に立たせたことも見逃せない。
 格上に対して33分間以上、自分たちのバスケットボールで優位を保てたことで、それぞれが自信を深めただろう。この試合に登録されなかったプレーヤーたちも、ベンチ入りしたメンバーとともにBリーグでやってきたことに対して手応えを得たのではないだろうか。
 最後の約6分40秒の時間帯は課題を明確にするステップだ。これは1-3-1ゾーンそのものに対する動きというのもあるが、今後ステップアップするには、自分たちよりも大きく身体的に強い相手が仕掛けてくる変化に対して、即座に最善の対応できるようになることを求められている、ということだろう。厳しい現実を突きつけられた形でもあるが、まちがいなくこの段階で踏んでおくべきステップだった。

 

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