月刊バスケットボール6月号

NBA

2021.05.05

マイケル・マローン(ナゲッツ)とスコット・ブルックス(ウィザーズ)が4月の月間最優秀コーチ賞を受賞

 

 NBAが4月の月間最優秀コーチ賞を発表し、ウエスタンカンファレンスではデンバー・ナゲッツのマイケル・マローンHC が、イースタンカンファレンスではワシントン・ウィザーズのスコット・ブルックスHCがそれぞれ受賞した。マローンHCは自身初受賞、ブルックスHCは2017-18シーズンの2月以来6回目の受賞となる。
マローンHCはナゲッツを4月の16試合で13勝3敗の好成績に導いた。その道のりでは中心的プレーヤの一人であるジャマール・マレーが左ヒザ前十字靭帯を断裂し離脱という大きなアクシデントもあった。しかし平均アシスト数とフィールドゴール成功率がカンファレンス2位、平均得点と平均失点がカンファレンス5位という数字が示すとおりボールをチーム全体でシェアし、攻守両面でプレーヤーたちの全力プレーを引き出したことで困難を克服してきている。
ナゲッツのヘッドコーチがこの賞を受賞したのは2013年のジョージ・カール以来4人目(他にはダグ・モーとバーニー・ビッカースタッフが受賞)。マローンHCは4月29日の対トロント・ラプターズ戦でキャリア通算300勝目を手にしたばかりでもあった。

 

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一方イースタンカンファレンスでこの賞を受賞したスコット・ブルックスHCは、ウィザーズをチームとして20年ぶりとなる8連勝を含む12勝5敗の成績に導いた。その結果、新型コロナウイルス感染拡大の大きな影響を受け非常に厳しい状況が続いた今シーズンにおいて、現時点でプレーイン・トーナメント出場圏内までチームを引き上げることに成功している。

 12勝は同カンファレンスの月間最多であり、ロードでの勝利数(6勝)も同2位の好成績。4月7日以降月末までは12勝2敗で、これは同期間のリーグトップだった。ブルックスHCの下、スターティング・ポイントガードのラッセル・ウエストブルックは17試合中14試合でトリプルダブルを記録し、最大の得点源であるブラッドリー・ビールも月間で平均30.3得点。ベテランの驚くべき安定感と爆発力、またリーダーとしての自覚を引き出し八村 塁の成長も後押しするなど、ブルックスHCは優れた手腕を発揮している。
4月に関しては、両者の他にウエストではリック・カーライル(ダラス・マーベリックス)、タロン・ルー(ロサンゼルス・クリッパーズ)、モンティ・ウィリアムズ(フェニックス・サンズ)が、イーストではネイト・マクミラン(アトランタ・ホークス)、スティーブ・ナッシュ(ブルックリン・ネッツ)、トム・シボドー(ニューヨーク・ニックス)がノミネートされた。

 

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文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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