Bリーグ

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2021/05/16

佐藤卓磨の“金丸封じ”が的中した千葉ジェッツが100点ゲームでシーホース三河を粉砕!

 5月14日の宇都宮ブレックス対サンロッカーズ渋谷の対戦でいよいよ幕を開けたBリーグチャンピオンシップ2020-21。一夜明けた同15日、ホーム・船橋アリーナにシーホース三河を迎えた千葉ジェッツは、試合開始から激しい攻防を仕掛け、105-76で重要な第1戦をモノにした。

 

 第1Qから常に一歩前に出た千葉は、オフェンスではシーズン後半からスタメンを任されているジョシュ・ダンカンがインサイド、アウトサイドと縦横無尽に得点を重ね、試合を通じて28得点の大暴れ。ディフェンスでも素早いローテーションで三河にイージーショットを許さず、三河の鈴木貴美一HCが「千葉の得意なことを全部やられた」と完敗を認めるほどのすばらしい試合運びを見せた。

 

 105得点という数字からも千葉の圧倒的な得点力が示される内容となったが、この試合を通して一貫されていたことの一つが三河のエース金丸晃輔へのディフェンスだった。多くのチームが三河と対戦するときに行う金丸対策として、千葉は移籍1年目でスタメンの座を勝ち取った佐藤卓磨をメインのマッチアップマンに、佐藤が下がっている時間帯には今季目覚ましい活躍を見せている原修太をマークに充てた。

 

最後までコンテストし、金丸にタフショットを打たせ続けた

 

 特に、サイズと機動力を武器とする佐藤のディフェンスは際立っていた。鈴木HCは佐藤のディフェンスについて「彼は滋賀にいたときからああいうディフェンスをしていて、今日も非常に良いディフェンスでした。周りにも点が取れる選手がいるので、もう一つ二つパスを出せればよかったと思います。いつもならシュートに行ける場面でしたが、今日は焦ってシュートを打ってしまいました。それくらい良いディフェンスだったと思います」と脱帽。普段であればできている崩しができず、外にボールをさばこうとしても千葉のローテーションがそれをさせない。おのずとタフショットが増えたことでリバウンドから千葉の得意とするトランジションゲームに持ち込まれ、失点も増えてしまったというわけだ。

 

 金丸自身、タイトにマークされることはいつものことだが、「フィジカルにやってくるのは分かっていたので、スクリーンでマークを剥がした後にどうするかを考えていましたが、うまく対応できませんでした。ピンダウンスクリーンからいつもだったら打てているケースが多いようなシュートが打てず、打てない中で(普段の試合では)ほかの選手のマークが外れているのでオープンなところで打つとか、そういうことをしています。ただ、そうやって一つのプレーでシュートまで持っていけないようなディフェンスをやられてしまった」と振り返る。

 

 マークが緩ければ金丸自らが点を取り、試合を決めてしまうこともあるが、この日の千葉のように金丸が抑えられた場面ではチームメイトの得点チャンスを作って勝利を積み重ねる。これが金丸の言う彼自身がシュートにいけないときの三河の戦い方だ。しかし、この試合ではそれさえも封じ込められてしまった。

 

「(金丸は)1人ではマッチアップしづらい選手なので、スクリーンであったり、パサーのところであったり、対策はしてきましたが、それ以前に『自分が金丸を止める!』という気持ちをしっかり持ちなさい、しっかりとコンタクトを忘れないようにと彼ら(佐藤と原)には伝えていた」と大野篤史HCが言うように、まずはマンツーマンで金丸を抑えること。佐藤自身も「金丸さんはコンテストしても決めてくる選手なので、振り回されないように毎回どちらかに行かせようと決めて守っています。あとは自分からしっかりとコンタクトしようと意識していて、今日の試合に関してはフリーで打たれたのは1本くらいだったので明日も継続したい」と、自らの金丸対策を講じ、それに対する手応えを感じている。

 

決してインパクトのあるプレーは多くなかったが、佐藤のディフェンスが確実に金丸と三河のリズムを乱した

 

 大野HCは佐藤を「インテンシティが高い選手で、数字に表れない貢献度が高い」と評価する。確かにこの試合でも目に見えるスタッツは3得点、5リバウンドと特筆すべきものではない。だが、三河が勢いを失ったこと、そして何より4Qに金丸が一度もコートに戻らなかったことは、この試合での佐藤の“金丸封じ”が成功した証しではないだろうか。

 

 試合後のファンへ向けたインタビューで「1年間積み上げてきたものを出し切る」と大野HCは話していた。積み上げたもの、その中には佐藤の貢献も間違いなく含まれている。まずは、クォーターファイナル突破まであと一つだ。

 

写真/B.LEAGUE、松村健人

取材・文/堀内涼(月刊バスケットボール)

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