月刊バスケットボール5月号

Bリーグ

2020.01.28

ジェフ・ギブス&ライアン・ロシターの鉄板コンビがけん引する宇都宮

 Bリーグ第19節の宇都宮vs.大阪の第2戦。前日に自身の流れから3Qにリズムを失い、逆転負けを喫した宇都宮が85-73で見事にリベンジを果たし、このシリーズを1勝1敗のタイで終えた。

 

 この試合、序盤は前日の勢いそのままにリズムに乗る大阪が#2伊藤、#14橋本を起点にうまくボールを回し、快調な滑り出し。対する宇都宮は途中出場の渡邊がクォーター終盤に10連続得点の奮闘。18-27で何とか食らい付く。

 

 そして2Q終盤から3Q中盤にかけて。宇都宮の持ち味である強度の高いディフェンスが復活し、2Q残り約4分から16-2とすると、最大で15点のリードを築く。「ターンオーバーを立て続けにしてしまった部分と、打たれてはいけない3Pシュートを打たしてしまった」と大阪の天日HCが振り返るように、宇都宮の堅守が大阪のリズムを乱し、その結果として効率の良い得点が生まれていた。

 

気迫みなぎるプレーで宇都宮をけん引した#22ロシター

 

 その良いリズムを生み出したのが7本のオフェンスリバウンドを含むトータル12リバウンドを挙げた#4ギブス、ゲームハイの30得点を記録した#22ロシターのフロントコートコンビ。「昨日の分もアクティブにプレーしようとしました。水曜のアルバルク戦に向けて今日のようなディフェンスの強度は継続していきたい」とギブスが言えば、ロシターも「チームとしてまとまれて勝利できてホッとしている。コーチからも3Qはエナジーを持って攻めていけと言われていたし、ディフェンスからトランジションで攻めていこうと話しました」と続けたように、課題を見事に修正した宇都宮らしい勝利であった。

 

宇都宮のバスケットを体現した#4ギブス

 

 それでも安齋HCとロシター&ギブスが口をそろえて「1Qを除けば」と顔をしかめたように、以降も厳しい戦いが続く中で改善点は多い。宇都宮は今日、ホームのブレックスアリーナ宇都宮に東地区のトップに座るA東京を迎え打つ。試合の4分の1がほころべばA東京戦の勝利はかなり遠のいてしまうだろう。強敵を前に大阪戦で課題となった1Qの修正しつつ、ギブスが評した2〜4Qの「B+」という出来を「A」に近付けていきたいところ。

 

 そうした細かな修正を重ねた先に、初年度以来のチャンピオンシップ獲得が見えてくる。まずは明日のA東京戦で宇都宮の底力、ロシター&ギブスの“鉄板コンビ”の真価が試される。

 

(月刊バスケットボール)



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