Bリーグ

2019.11.29

Bリーグ クラブ決算発表にみる各チームのジュニア・ユース育成

<B1クラブ別ユース・スクール関連収入>

1.横浜 135

2.宇都宮 102

3.大阪 100

4.千葉 49

5.北海道 47

(単位100万円)

 

 上記のように、横浜ビー・コルセアーズがトップであり、宇都宮ブレックス、大阪エヴェッサが続き、他のクラブを大きく引き離している。特に横浜は営業収入に対する割合が16.7%であり、リーグ平均の4.3%と比べてもその比重の大きさがわかる。ユース・スクール関連収入の大きさは、ジュニア・ユースの育成に熱心なクラブという見方もでき、それを裏付ける結果となったようだ。横浜はbjリーグ時代の2013年からアカデミー事業として取り組んできた実績があり、現在は神奈川県内の15エリア、幼児クラスから数えれば40程度のクラスを運営、その総数は1,000人近いという(2019年2月取材時)規模。そうしたスクール生を中心に、トライアウトのよりユースチームが作り上げられている。2位となった宇都宮も栃木県内各地で行うスクールと、トップチームに連なるジュニア・ユースチームといった活動だ。大阪に関して言えば、関連のヒューマンアカデミーバスケットボールカレッジまで含め、スクール、ユースチームと一貫した体制を築いている。

 

 BリーグではB1ライセンスの取得条件に「ユースチームの保有」があり、現時点ではU15チーム、2021年4月までにはU18チームを保有しなければならないことになっている。トライアウトを行い、選抜チーム的にユースチームをスタートしたクラブもあるなか、スクール事業を盛んに行ってきたチームは、ユースチームの保有にもその延長線上で行え、育成環境にも一日の長があるといっていいだろう。今夏の第4回月バスカップU15では全国から集まる強豪クラブチームを退け、宇都宮が優勝を遂げた。また、2016年の第1回大会では横浜が優勝を果たしている。

 

 今後、Bリーグの各チームがスクールを活発化することになれば、バスケットボールの底辺拡大につながるだけでなく、Bリーガーのセカンドキャリアの受け皿の一つとなりうるだけに、注目していきたいポイントである。

 

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