月刊バスケットボール5月号

rainbow - 超絶シューターならこれを知らなきゃ バスケ英語企画B IS FOR BASKETBALL⑤

 

 毎月この企画をお楽しみいただいている皆さんにはご存じの方も多いと思うのですが、11月26日にこの企画の特別版として、『ボールブタ(ball hog)ってなんですか?』という変わったタイトルの本を発行しました。そこで今月の誌面では、この作品のフォローアップ動画にご出演いただている長谷川智也さん(越谷アルファ―ズ)、ステファニーさん(モデル、タレント)、ZiNEZさん(ラジオMC、フリースタイルバスケットボールパフォーマー)へのインタビューを掲載し、例月の内容をこちらでお届けします。テーマはrainbowという言葉です。
文=柴田 健 語学監修=Jorge Ribeiro、Michael Steenstra イラスト=YU 写真=松村健人

 

大空に弧を描く虹のような美しいショット

 

 まずはこの言葉のプロファイルを見てみましょう。通常の意味としては「虹」であることは、日本でも、子どもたちの間でも結構知られているのではないかと思います。でも、What’s a rainbow in basketball? ということで基本情報を並べてみます。

 

🏀今月の表現: rainbow
発音の目安: イン/ 発音記号 réinbòu
☆読み方の目安に付けたカナ表記はネイティブと同じ発音を表現できるものではありませんが、参考にして口頭で練習してみてください。
バスケットボールでの意味: きれいな弧を描いてゴールに入るショット(名詞)
言葉の起源: 「雨」を意味するrainと「弓」を意味するbowがくっついて誕生

 

 強く発音するのは最初の「re」の部分。また、語尾はここでは「ー(オンビキ)」を使って「ボ」の音を単純に引っ張るような記述をしましたが、末尾のwが効いて、少し口をすぼめながら息を吐きだすような感覚です。
雨が降った後、大空に現れる弓の形をした七色の美しい弧。この幻想的な自然現象を指す言葉がレインボーなのですが、実はバスケットボールの世界でもよく使われています。使われるのは誰かがきれいな弧を描くみごとなショットを沈めたとき。例えば「クレイ・トンプソンのスリーだ…。入った! きれいな弧を描いて吸い込まれました!」といった実況なら、「Klay Thompson for a three... It’s good! A rainbow goes through!」といった表現が出てきます。ただしショットの距離はロングレンジに限らず、とにかく高い弧を描くショットが見られたときにつかわれるようです。これはシューターなら知っておきたい表現かもしれませんよ。

 Rainbowの語源に深くかかわるrainは、特にバスケットボールにおいて「ショットの雨を降らせる」みたいな使われ方をするので、rainbowでナイス ショットを表現するというのは英語を母国語とする人たちには自然なことなのかもしれません。

 

Rの巻き舌の発音をこれで身につけちゃいましょう

 

 ちょっと話は飛びますが、今回『ボールブタ(ball hog)ってなんですか?』を作るにあたって、誌面を通じた言葉の習得を助けるキャラクターとして「SUPERB SIX」という6人の子どもたちのバスケチームを誕生させました。チーム名は「素晴らしい6人」というような意味で、6人それぞれにS、U、P、E、R、Bの6つの文字で始まる名前が付けられているのですが、その中で5番目のRにあたる子の名前もRainbow。その名のとおり「虹のような弧を描くショットが得意」で、下のイラストでお分かりのように、虹色の髪の毛で「私がrainbowです」と主張しています^^

 


この本の誌面では、「絶好調のRainbowがスリーの雨を降らせて勝利!」といった意味合いのライムフレーズを紹介しているので、せっかくですからここで引用したいと思います。rが繰り返し出てくるので巻き舌の発音の良い練習台です。

 なお、フレーズの下にある動画はその誌面の補足で、言葉としては「Red hot」を紹介していますが、その中でライムフレーズの発音デモンストレーションをお聞きいただけます。お手伝いいただいているステファニーさんと一緒に、ぜひ楽しみながら練習してみてください。

 

Red hot Rainbow
ッド ット イン
rains threes for a win!
ンズーズ フォー ア ウィ

 

 

 


rainbowとよく似た意味を持つ表現

 

 最後に毎月の誌面の流れに沿ってrainbowの同義語(synonym)を3つ挙げてみたいと思います。各単語に続く1行目は読み方の目安、2行目はその意味になっています。

 

high-arcing shot
ーキング ショット
高い弧を描くショット

high-arcer
ーカー
高い弧を描くヤツ

tear drop
ティア ドゥップ
ゴールの上からボールを落とすようなショット(元の意味は「涙のしずく」)

 

 知名度だったら3番目のtear dropが一番ではないかと思います。ただ、この表現はゴール近辺で高い弧を描いて沈めるフィニッシュに使われる場合がほとんどで、自然現象としてのrainbowから感じられる「大空感(?)」がないような…。最初に出てきたhigh-arcing shotは意味的にズバリで、ボールが飛ぶ距離にもとらわれずに使えそうです。一番なじみがないのは2番目のhigh-arcerかなと。でも、実際にテレビの実況で出てくるんですよね^^;
…ということで、今回は特別編をウェブのみでお送りしてみました。2021年1月からは、また誌面でこの内容をやっていく予定です。引き続きご愛読のほど、よろしくお願いいたします。そして皆さま、ぜひ良いお年をお迎えください!

 


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誌面を補足する動画は無料で楽しめます。サンプル(↓↓↓)でぜひチェックしてみてください!

 

 

(月刊バスケットボール)



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