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2021/03/01

ブラッドリー・ビール(ウィザーズ)が語る「トラッシュトークについて」

 「わかりません。過小評価の要素があるとは思いますね。対面するまでは、数字が示しているほどのプレーヤーじゃないと考える人もいます。おしゃべり好きな人もいますし。そうやって人の心に入り込もうとするわけです。でも僕からは仕掛けません。母はかねがね僕にそういった考えを仕込もうとして『人の言葉に動揺させられるようではダメだ。思いはプレーで表現しなさい。競い合って黙らせてやりなさい』と言っていました。それが教えだったんです。僕だけではなく、誰もがそうではないですか。トラッシュトークは集中力を高め、力をくれます。間違った認識を正してやろうと頑張る気になりますよね」

“I don’t know. I think it’s the underestimating factor of it, you know. You have some people who don’t think you’re really as good as your numbers say until they face you. You know you have some people who just love to talk. Some people just try to do it to get under your skin. But I never start it. But it’s something, you know, my mom kind of always built and instilled it in me like “never just let anybody talk to you any kind of way and then always let your game speak for yourself. You go out there and compete and you bust them in the mouth.” That’s what I was always taught. It’s not just me. It’s with anybody. I think trash talking just boosts your focus, your energy. You know you just want to go out and just prove somebody wrong, I guess.”

 自身のソーシャルメディア・アカウントに「ホンモノ」を意味するニックネーム“リアル・ディール(Real Deal)” という言葉を使っているビールの自信がみなぎり、かつトッププレーヤーとしてのトラッシュトークの捉え方や作法のようなものが感じられる回答だ。

 

トラッシュトークしてくる相手は「プレーで黙らせる」のがビール流儀だ(写真は2/27の対ウルブズ戦試合後会見より)

 

 ビールのこの日の成績をクォーターごとに分けて並べると以下のようになる。第3Qだけでこの日の34得点の半分を稼いだだけでなく、チームメイトへのおぜん立ても含め、ウィザーズが試合の主導権を握る大きな力となっていたことがわかる。オコーギーのアプローチは逆効果だったと言ってよいだろう。

 

第1Q 4P、FG1/4、3P0/0、FT2/2、1R、1A、± -6、27-29

第2Q 9P、FG4/8、3P0/3、FT1/1、3R、± +1、27-23

第3Q 17P、FG6/8、3P2/2、FT3/3、2R、4A、1S、± +10、44-29

第4Q 4P、FG1/3、3P0/1、FT2/2、2R、1A、± +1、30-31

トータル 34P、FG12/23、3P2/6、FT8/8、8R、6A、1S、±+6、128-112

 

 身長190cmのシューティング・ガード。数字だけではなく、ビールのプレーは華麗なテクニックと細部にまで神経の行き届いた身のこなしを次々と披露するエンターテインメントだ。この日のいくつかのプレーを挙げると…といっても数は少なくない。トップでの1対1で相手をバックビハインド・ドリブルで振った後、ダブルチームの間をスプリットしてドライビング・レイアップ。トランジションでの“クイック・ディシジョン”からのスリー。スピードに乗ってビッグマンが待ち構えるゴール下に挑みリーバス・レイアップ。ペイントで細かなドリブルを駆使してディフェンスの間を切れ込み、スペースを作ってショート・ジャンパー。ベースラインを切れ込み、空中で右手から左手にボールを持ち替えビッグマンをかわして決めたレイアップ…。ときたま出るのではなくボールを持つたびに、そのようなプレーが飛び出す。

 フロントコートでのビールのアタックは、ほとんどがドリブル1つか2つでフィニッシュに持っていく。オフボールの動きにおけるスピードやタイミングなど、チームプレーの中での使われ方もよく心得ている。ボールを持っていようがいまいが、コンタクトがあっても負けない強さとわずかなオープンスペースを作り、瞬時にそこを突き抜けるスマートさと身体的技能は、最高峰のNBAでも卓越したものだ。チームメイトである八村 塁にとっても、最高のお手本に違いない。

 

文/柴田 健(月バス.com)

(月刊バスケットボール)

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