月刊バスケットボール8月号

NBA

2021.03.01

ブラッドリー・ビール(ウィザーズ)が語る「トラッシュトークについて」

 

トラッシュトークをきっかけに大爆発したウルブズ戦第3Q

 

 今シーズンのNBAで最も見ごたえのあるプレーヤーの一人であり、自身初のオールスター・スターター選出もかなったブラッドリー・ビール(ワシントン・ウィザーズ)が、アメリカ現地2月27日の対ミネソタ・テインバーウルブズ戦でも期待通りの活躍を見せ、チームを128-112の快勝に導いた。この試合、特に第3Qのビールはまさしく“手の打ちようがない”という表現があてはまるパフォーマンスで17得点を奪い、リーグのスコアリング・リーダーらしい輝きを見せた。

 爆発的な活躍の引き金となったのは、マッチアップの相手だったジョシュ・オコーギーとのトラッシュトークだったようだ。第1Qからフィジカルなディフェンスで対抗してきたオコーギーが、65-67のウェイザーズ2点ビハインドで迎えたこのクォーター残り8分2秒に、ドリブルドライブでゴールにアタックするビールに密着してファウルを犯した際、言葉を交わすシーンがあった。

 試合後の会見で、ビールに対してこのトラッシュトーク関連の質問がいくつも跳んでいたのだが、その回答は非常にしっかりとした“トラッシュトーク観”とでも言うべき考えを言い表していた。まず、会見の冒頭の質問からこの件だった。

 その回答でビールは、オコーギーとのやり取りが自身の闘争心に火をつけたことを明かした。「間違いなくあれが僕を燃えさせましたね。(それまで)僕のプレーは雑で足も動いていませんでした。でも、彼がピーピー、ファウルしていなかったとかファウルなどするものかとかやり始めたんです。こっちは、面白いじゃないかってなもんです。ファウルなしで僕を止められるものかと思っているわけで…。それでちょっとムキになってガンガンやり始めたんです」

“It definitely fueled a fire up under me. You know I was definitely having a little rough game. Legs weren’t in it. But he started chirping and saying he didn’t foul me or that he doesn’t foul me. You know, it was just mind-boggling to me because I just felt like “the only way you can guard me is by fouling me” so…. I kind of took it personally and just turned it up from there.”

 この回答の後、いくつかの質問をはさんで再びこの件が戻ってきたときには、気持ちだけではなくそれが実際にパフォーマンスの向上につながるのはなぜかという問いだった。ビールは以下のような答えをしている。



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