Bリーグ

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2021/01/14

スクリメージ最長身198cm、山野井昇原の大きな夢 - B.DREAM PROJECT 2021 PROSPECT

ウイングでボールを受けてチャンスをうかがう山野井。こういった状況からのアタックが持ち味だ

 

バスケ抜きの高校時代を経てトップレベルに回帰

 

 「高校時代はバスケットボールをやっていなかったんですよ」――お世話になった人はだれかと聞こうと思って高校時代についてたずねると、こんな答えが返ってきた。「中学校でやめて、高校では野球をやって、成人してからまた始めたんです。2019年からです」
 山野井昇原は埼玉県出身の22歳で、平成25年度(2013年度)の男子U15トップエンデバーのメンバーに名を連ねた実績を持つ。B.DREAM PROJECTの参加者リストにあった100人中の最長身で、198cmと登録されていた。初日のスクリメージから選抜され2日目に残ったプレーヤーだった。

 マスクの上にフェイスシールドを着け、距離を置いて話しかける私の声が通りにくかった分、山野井は耳をこちらに近づけて一生懸命に聞き取ろうとしてくれた。コート上でも周囲を助けて流れを作ろうとするプレーぶりが目を引いていたが、どうやらオフコートでも周囲への気遣いができる若者のようだ。

 

――自分のプレーを紹介するとしたら、どんなプレーヤーということになりますか?
山野井 チームオフェンスの流れの中でのピック&ロールや、スキがあったら外からドライブしていくのが自分の武器だと思っています。ディフェンスはチームディフェンス。出すぎず、声を掛け合ってハードショウ。ピック&ロールに対してハードショウです。
――今日の中では一番の長身ですけど「ポストアップ」とは言わないんですね。
山野井 ポストアップはスキがあればという感じで、メインにはしたくないんです。ウイングで、流れの中でドライブをねらいたいです。
――好きな選手はいますか?
山野井 ドウェイン・ウェイド(元マイアミ・ヒート他)、ケビン・ガーネット(元ボストン・セルティックス他)…。
――シブいですね!
山野井 現役だとヤニス(アデトクンボ ミルウォーキー・バックス)とベン・シモンズ(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)。スラッシャータイプのデカくて動ける…。

 

 シブ好みな感覚は、でしゃばらず献身的なピックや体を張るリバウンドでチームの力になろうとする山野井のプレーぶりと共通している。コート上での成功がチームとしての力で成し遂げられるということを数多く経験してきたからなのかもしれない。自らが得点を量産することで存在感を誇示するのではなく、仲間とのつながりを楽しもうとするタイプなのだろう。ディフェンスに関しても「マッチアップしたら絶対に1対1ではやらせない」といったものではなく、チームとしての動きの中でアグレッシブにプレーする考え方が伝わるコメントだ。

 

27~28歳までに国内で王座を争い、そこからさらに世界を見渡したい


――将来の夢を教えてください。
山野井 全盛期と言われる27~28歳くらいまでにはB1に上がって、天皇杯とかチャンピオンシップファイナルとかに行けるような存在になりたいです。それで日本が狭いと感じたら、世界を見渡せるかなと。
――今の自分に加えたいものは何ですか?
山野井 キャッチ&スリーやピック&ポップからのスリーとか。今の時代はスリーの重要性がだいぶ高いので。
――今日うまくいったこと、いかなかったことを教えてください。
山野井 最初の方はピック&ロールでうまく攻められたんですけど、最後のほうはバテバテで…。チームオフェンスをうまく機能させることができませんでした。でも、ディフェンスはずっと、うまくローテンションができました。

 

 冒頭の会話はこのやり取りのあと。彼のプレーヤーとしての背景を深く知らなかった不勉強極まりない自分を恥じながら、そんなブランクがあってこのレベルであれだけできちゃうの? という驚きで思わず「マジすか…‼」と日曜日のバラエティー番組のようなコメントを発してしまった。
 柔和な笑顔で質問に答えた山野井だったが、実際本人のコメントにもあるように、最後の10人に選抜されて次々とスクリメージをこなした後の疲れもあったにちがいない。ぜひともこの先順調にバスケットボールに取り組んでもらい、フィットネスレベルをグンと高めて疲れ知らずの姿を見せてほしいと思った。恵まれた体格にチームプレーを尊重する志向、将来の希望を明確に答えられることなどのプラス要素があるだけに、そうなる頃にはプロとしての活躍もついてきていることだろう。

 

山野井は具体的な年齢を示しながら、国内の頂点到達、さらには世界への飛躍を夢を語った


(月刊バスケットボール)

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