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2021/06/28

B3アルティーリ千葉に電撃就任 - 世界4強指揮官アンドレ・レマニスの素顔(4)

 ここまでの話を聞いて、フロー・オフェンスと破壊的なディフェンスを遂行するロスターが非常に興味深いポイントになってくる。アルティーリ千葉からは、ゆくゆく2021-22シーズンのロスターに関する情報も出てくるだろうが、どんな顔ぶれになるのだろうか。
 FIBAワールドカップ2019の男子オーストラリア代表を振り返れば、その指向はシューターとして頼れる長身プレーヤーと、どこまでも執拗に戦えるメンタルの強いバックコートが核だ。マシュー・デラベドバ(NBAクリーブランド・キャバリアーズ)、パティ・ミルズ(同サンアントニオ・スパーズ)、ジョー・イングルス(同ユタ・ジャズ)、アンドリュー・ボガット(同ゴールデンステイト・ウォリアーズ他で活躍し現在は引退)、アーロン・ベインズ(同トロント・ラプターズ)…。あのときロスターに名を連ねたNBAプレーヤーの顔ぶれを思い浮かべるだけでも、アルティーリ千葉のロスターが楽しみになる。

 

世界の大舞台での実績を手にアルティーリ千葉に加わるレマニス氏は、コミュニティーとのかかわりを重要視するリーダーだ(写真/©fiba.basketball)

 

勝利と喜びを千葉のコミュニティーと分かち合いたい

 

――オフェンスとディフェンスのいろんなお話を聞かせてもらいましたが、そうした考え方から最初のシーズンのロスターにどんなバランスを望んでいますか?

 

 最初のシーズンはロスターを一から集めないといけないので大変ですが、きっとGMが良い仕事をしてくれるでしょう(笑) 私が望むのは頭の良いプレーヤーですね。バスケットボールIQの高いプレーヤーを集めて、まずはこれまでにお話ししたようなディフェンスの考え方を遂行できるようにしたいです。
 プレーヤーにとっては難しいことだと思いますが、本能的に捕らえられるかどうかが重要です。フロー・オフェンスのシステムも、頭の良いプレーヤーほど難解なことをできるので成果が上がり、ディフェンスを操ることができるようになります。だからやはりスマートさは重要ですね。
 他にはとにかく良いプレーヤーをそろえたいわけですが…。運動能力が高くて長身で、良いシューターで何でもできるという(笑) レブロン・ジェームズ(NBAロサンゼルス・レイカーズ)が5人来てくれたら最高です(笑) 現実的にはそう簡単ではないでしょうけれどね!
 日本では、4番と5番は国外から探してくることが多いようですね。サイズのあるプレーヤーを見つけようというねらいだと思いますが、4番にはディフェンスを外に広げられてボールハンドリングが良くパスがうまい人材がほしいです。そこがフロー・オフェンスのカギになります。ボールを預けられる、状況判断に優れたプレーヤーがそのポジションにいると効果が上がるんですよ。
 ペリメーターには良いシューターをそろえたいですね。やはり3Pショットを決められることが大事になります。それがないとスペーシングがしづらくなります。それと同時に、相手の隙をついてドリブルでペイントに深く入り込んでクリエイトし、自分でも決められ仲間のお膳立てもできるようなプレーヤーがほしいです。アタックするたびに無茶なショットで終わるようなことではなく、状況判断してディフェンスを読み、局面に応じたプレーができる人材です。
 まさにバランスが大事で、(複数ポジションをこなせるような)柔軟性の高いプレーヤーが集められれば、それだけ試合の流れや相手によっていろんなことができるようになります。大型チームにはこちらも大きく、ときにはスモールラインナップでミスマッチを生み出したりとか。柔軟性を高めてあるときは大きく、あるときは小さくして速さで対抗したいものです。
 そういった要素が混ぜ合わされた12人の組み合わせが理想です。ただ、プレーヤーのマーケットではどのチームも有能な人材を探していますから、そうできるとは限りません。コーチの立場では、実際に集まる顔ぶれを見てその特徴をつかんだ上で、何ができるかを考えていこうと思っています。

 

――“レブロン5人”が実現できるよう願っています。

 

 そうなったらうれしいですね(笑) 予算はちょっと大きくなるかもしれませんが!

 

――最後に、日本での目標を教えてください。

 

 何も隠し立てすることはなく、まずはB3で勝ってB2に上がり、B2で勝ってB1に上がってというのが目標です。ただ、それを正しいやり方で達成するのが大事です。より価値あるものにするために、人の助けになるように、周りの人々に敬意を持って、コミュニティーに溶け込んで一緒に良い影響を生み出せる形で成し遂げるんです。
 プロのバスケットボール・プレーヤーやチームは、単にプレーだけしていれば良いということではありません。多くの人々に試合会場に来てもらい、楽しんでもらい、我々がどんな人間なのか理解してもらい、コミュニティーと一体になって誰もが家族のように感じられる環境を作りたいと思います。
 これまでに所属したチームでも、周りの人々の生活に良い影響を生み出そうとする考えの中で働く環境に恵まれました。最初にアルティーリ千葉との話が持ち上がったときも、それがこのクラブにとって大事になると話させてもらいましたし、そこで価値観が合ったからこそ日本で頑張る決断をしました。
 勝ちたいのは当然ですが、それをコミュニティーの人々に喜んでもえる形でやりたいという点が共有できたからこそ、ここでお世話になろうと思ったんです。それを千葉でしっかり実現していきたいと思っていますよ。

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取材・文/柴田 健(月バス.com)

(月刊バスケットボール)

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