Bリーグ

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2021/06/27

B3アルティーリ千葉に電撃就任 - 世界4強指揮官アンドレ・レマニスの素顔(3)

 オリンピック、ワールドカップ、そしてオーストラリア国内で実績を積んだレマニス氏のプレーブックには、現代バスケットボールの重要な要素が詰まっている。オフェンス、ディフェンス両面における考え方をさらに聞かせてもらった。

 

レマニスHCのオフェンスはペイントアタックとドライブ&キックからの3Pショットを意図するフロー・オフェンスと呼ばれるシステムが柱だ(写真/©fiba.basketball)


フロー・オフェンス(flow offense)

 

――昨今の世界のバスケットボールでは、ペイントに攻め込んで近い距離から得点を狙うか、そうでなければ3Pショットを狙うというようなオフェンスを組み立てるチームが多いように思います。いろんな考え方があるのだと思いますが、あなたの場合はどんなものでしょう?

 

 確かに世界の流れは、リムに向かってどんどん攻めていって、キックアウトから3Pショットを狙うというのが主流ですね。分析してみるとそれが成功しやすい、ポゼッションごとの得点率(Points for possessionという言葉を使って)を高める方法のようです。
 私のオフェンスは「フロー・オフェンス(flow offense)」という呼び名で周囲には知られていて、実際あるプレーヤーから先日、日本に来たらそれをやるんですよねと聞かれたくらいです。オーストラリア代表でもクラブ(NBLのブリスベン・バレッツ)でもそれをやっていましたので、アルティーリ千葉でもそうするつもりです。うまくいくことを望んでいますよ。
 このオフェンスはボールムーブメントとスペーシングを肝とする考え方で、こちらの特徴を生かしてディフェンスを操るんです。ワイドオープンの3Pショットや楽に狙える得点機をどんどん作りたいですね。

 

――同じくディフェンス面で世界のバスケットボールを見ると、複数ポジションをガードできる人材を持つことが大事なように思います。その点ではどんな考えを持っていますか?

 

 最近は流れとして、能力が高く柔軟な対応ができるプレーヤーが重宝されますね。その根底には世界中で誰もがピック&ロールを重要視しているという事実があると思います。ディフェンス側から見ればピック&ロールの守り方がカギになりますし、これが難しいんですよ。
 多くのチームがやる戦術ということは、ピック&ロールがそれだけ効果的な攻め方だという証しで、そこから楽な得点機が生まれるんです。対抗する立場としては違う視点でとらえる必要があるのですが、その中で非常に重要になるのが、スイッチによる対応ができるプレーヤーを持つこと。異なるタイプの相手に柔軟な対応をできるプレーヤーだと、ピック&ロールを無力化しやすくなるんです。
 ボールを持つガードにマッチアップしていたディフェンダーが、オンボール・スクリーンに来た4番(パワーフォワード)、5番(センター)のプレーヤーに対応してバスケットに向かうオフェンスを止め、逆に5番、4番についていたのが3Pライン辺りにとどまった1番(ポイントガード)の前に立ちはだかるという場面で、その柔軟性が生きてきます。
 もちろん現実はそう簡単にはいかず、誰もがそういったことをできるわけではありません。なので、ディフェンスを重要視する立場からは、第一に自分の相手を絶対に止めるという気迫で1対1に臨むことと、その上で(そうしたマッチアップを)チームとしてあらゆる状況で支援することが重要です。ボール保持者への対応が一人いて、オフボールの他の4人がオンボールのディフェンダーをいかに助けるかで、ピック&ロールへの対応がうまくいくかどうかが決まります。

 ピック&ロールに対応する二人の周りで他のプレーヤーたちがいかにオフェンスの行き場を狭めるか、どんな支援をできるか、どんなスペーシングができるか。ピック&ロールのディフェンスの後方で何をするかですが、やはりそこで長身ですばしこいアスリートであることと、バスケットボールIQが高いことが大事になりますね。ローテーションを理解し、周りを見て相手の動きを読み、瞬時の判断を正しくできるのが理想です。

 

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取材・文/柴田 健(月バス.com)

(月刊バスケットボール)

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