月刊バスケットボール5月号

Bリーグ

2022.05.29

宇都宮ブレックス、激闘を制し2度目の王座獲得 – B1チャンピオンシップファイナル第2戦で琉球ゴールデンキングスを下す

 東京体育館で5月29日に行われたB1チャンピオンシップファイナル第2戦で、宇都宮ブレックスが琉球ゴールデンキングスを82-75で倒し、2016-17シーズン以来となる2度目のBリーグ制覇を成し遂げた。宇都宮は大黒柱の比江島 慎が24得点。接戦となった終盤にも重みのあるフリースロー、スティール、今シーズンのすべてをしめくくる82点目となる最後のレイアップショット成功など、安齋竜三HCが例えとして使った「日本のエース」という呼び名にふさわしい大活躍で宇都宮を王座に導いた。宇都宮はチャンピオンシップが始まって以来昨シーズンの王者千葉ジェッツ、今年の天皇杯を勝ち取った川崎ブレイブサンダース、そしてリーグ戦でB1歴代最高勝率を記録した琉球と強敵相手に6連勝。完璧と言ってよいほどの戦いぶりだった。

 

5年ぶり2度目のBリーグ制覇を成し遂げた宇都宮ブレックス。チーム名が代わってからは初の栄冠だ(写真/©B.LEAGUE)

 

 敗れた琉球も、前日の第4Qに圧倒された悔しさをぶつけるような粘り強い戦いを見せた。試合開始から0-9のビハインドとなり、第2Qには25-38と最大13点差をつけられたが、第3Q残り1分29秒にドウェイン・エバンスのレイアップで54-52と逆転に成功。以降も1歩・2歩と宇都宮に先行されながら最後の数秒まで射程圏内にとどまった。


ティップオフから試合終了の瞬間まで、プレーヤーそれぞれの体を通じて両チーム全員の気持ちがぶつかり合うような激闘。その中で終盤は、比江島だけでなく鵤 誠司、渡邉裕規(以上宇都宮)、岸本隆一、今村圭太、アレン・ダーラム、コー・フリッピン(以上琉球)らが、6,874人の大観衆が見守る中でビッグショットを決め続けた。

 

 王座奪還の歓喜を味わった宇都宮。セミファイナルの壁を破りながらあと一歩及ばなかった琉球。どちらのチームにとっても、また両チームのブースターとすべてのバスケットボールファンにとっても、全力を注いだ2021-22シーズンが幕を閉じた。

 


☆B1チャンピオンシップファイナル第2戦試合結果
琉球ゴールデンキングス 75(12 18 24 21)
宇都宮ブレックス 82(21 17 17 27)

※シリーズ成績2勝0敗で宇都宮が2度目の優勝
日本生命ファイナル賞 鵤 誠司
チャンピオンシップMVP 比江島 慎
琉球トップパフォーマー: 今村佳太(18得点5リバウンド、2アシスト、1スティール)、ドウェイン・エバンス(16得点、9リバウンド、2アシスト、2ブロック)、アレン・ダーラム(14得点、フィールドゴール成功率55.6%、3P成功率100%、5リバウンド)、ジャック・クーリー(14得点、フィールドゴール成功率87.5%、15リバウンド、2アシスト)、岸本隆一(10得点、1リバウンド、3アシスト、1スティール)
宇都宮トップパフォーマー: 
比江島 慎(24得点、フィールドゴール成功率57.1%、4リバウンド、2アシスト、2スティール)、鵤 誠司(15得点、フィールドゴール成功率54.5%、3P成功率50.0%、7リバウンド、5アシスト、1スティール)、ジョシュ・スコット(13得点、フィールドゴール成功率54.5%、10リバウンド、3アシスト、1スティール、1ブロック)、アイザック・フォトゥ(12得点、フィールドゴール成功率60.0%、5リバウンド、1アシスト、1スティール)

 


(月刊バスケットボール)



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