月刊バスケットボール6月号

Wリーグ

2022.05.03

引退する三好南穂。5月5日のWリーグ オールスターがラストステージ

引退会見を行った三好南穂

 

「5月5日までは現役だと思っています」

そう語ったのは今シーズン限りでの引退を表明していた三好南穂(トヨタ自動車)。今シーズンのWリーグは去る4月17日に、トヨタ自動車アンテロープスの優勝で幕を閉じており、このWリーグ ファイナル第2戦が三好の公式戦最終ゲームとなった。が、5月5日にはWリーグオールスターが開催されることになっているのだ。Wリーグオールスターは1月末に開催を予定していたが、新型コロナウィルス感染拡大の影響で延期となっていた。

 

 リーグ屈指の3Pシューターとして知られ、日本代表でも2大会連続オリンピックに出場した三好南穂。昨夏の東京2020オリンピックで銀メダルを獲得したことは周知のことだ。Wリーグでは昨年に続きトヨタ自動車が連覇を果たし、初優勝となった昨シーズン、三好はキャプテンとしてチームを引っ張ってきた。

 桜花学園高校時代から日本一まであと一歩届かなかった三好にとっては初めての優勝で、喜びはひとしおだったに違いないのだが、それでも「苦しいと感じることが多いシーズンだった」と振り返る。両ひざの状態も悪く、そうした中で1シーズンを続けていくのは「大変なこと」と三好。そうしたメンタル面を維持していくことも難しいと自覚していた。だからこそ「楽しいと思って終わりたかった」と、もう1シーズン現役を続けること決断した。もちろん、1年開催が延期となったオリンピックの存在も大きかった。

「オリンピックには挑戦したかった」と三好。その結果の銀メダルで、注目され、ファンも増え、多くの人に支えられていることを実感した。それが、Wリーグプレーオフを前にした3月に、今シーズンかぎりの引退を公表するきっかけにもなった。あらかじめ伝えることで「ファンの皆さんにもしっかりと最後を見てもらいたい」と思ったからだ。プレー面で言えば「しっかりとプレーしなければ…といったプレッシャー」を感じ、難しい部分もあったが、ファンからは「知らせてくれて良かった」「最後を見るために会場に行きます」といった声をもらい、発表して良かったと改めて感じることになった。

 

 

 そんな三好が現役としてコートに立つのは、オールスターが最後となる。身長167cmとトップレベルのシューティングガードとしては小柄な部類の三好にとって、「より遠くから」と2012-13シーズンのWリーグ入り(当時はシャンソン化粧品)以来、10シーズンにわたり磨いてきた「ディープ3Pシュートを見せたい」と意気込む。また、ディフェンディングチャンピオンとして、3Pシュートコンテストにも出場する。真剣なプレーはもちろん、「(これまでバスケットボールを)楽しくできたと伝えられるようなプレーをしたい」という感謝の気持ちを込めた三好の現役最後のプレー、パフォーマンスに注目しよう。

 

 

3Pシュートコンテスト連覇を目指す三好

 

 Wリーグのオールスターイベントは5月4日、5日に国立代々木競技場第二体育館で開催される。放映は5月5日の本戦はBS-TBSで、5月4日、5日の全イベントがバスケットLIVE、SPOTV NOWで配信される予定となっている。

 

>>Wリーグ オールスター公式サイト

 

(月刊バスケットボール)



PICK UP