月刊バスケットボール5月号

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2022.04.28

安間志織とアイスフォーゲルがブンデスリーガ制覇に王手、ファイナル第3戦安間は16得点

 安間志織が所属するアイスフォーゲルUSCフライブルクがラインラント・ライオンズとのブンデスリーガファイナル第3戦に臨み、延長の末78-72でシリーズ2勝目を挙げリーグ制覇に王手をかけた。安間はこの試合で16得点、3リバウンド、4アシスト、1スティールを記録。特に延長の5分間は落ち着いたプレーメイクと好ディフェンスでチームに大きく貢献した。


試合は序盤の接戦から第1Q半ば以降ライオンズが10-0のランで25-17とリード広げる展開。しかしアイスフォーゲルの厳しいディフェンスも奏功し、第2Q以降はどちらのチームもオフェンスが重苦しい流れが続いた。第4Q残り5分を切って、ライオンズは58-50とまだ序盤のリードを守っていたが、アイスフォーゲルはここから14-6のランで64-64の同点に追いつく。同点弾は残り34秒のリナ・ゾンタークの3Pショット。この一撃は安間のドライブ&キックでワイドオープンの状態から成功させたものだった。

 


このプレーの後、ライオンズは残り7秒にテイラー・ウルツがディープスリーを決めて67-64と勝利目前に迫ったが、アイスフォーゲルも残り2秒にハンナ・リトルが、ここでも安間からのパスを受け値千金の同点3Pショットを沈め、67-67で延長に突入することとなった。


延長ではライオンズがウルツのフリースローで68-67と先行したが、アイスフォーゲルは安間が残り3分25秒に、ディフェンスでマッチアップしたジョイス・クシン-スミスに5秒オーバーのターンオーバーを犯させ、さらに続くオフェンスで逆転のドライビング・レイアップを決め69-68とリード。以降、徐々に焦りが見え始めたライオンズがディフェンスでファウルを重ねるのに対し、アイスフォーゲルはゾンターク、クリスタ・リードがフリースローで加点。最後も安間が落ち着いてボールをキープしてファウルを誘い、決定的なフリースロー2本を沈めてアウェイでの難しい試合で勝利を手にすることができた。アイスフォーゲルは延長の5分間で相手のフィールドゴールを3Pショット1本のみに封じ、一度は71-71と追いつかれたもののあわてることなくライオンズの反撃をしのいだ。


アイスフォーゲルはこの勝利で、3戦先勝位の5試合シリーズを2勝1敗とリード。日本時間4月30日(土=ドイツ時間29日[金])にホームで行われる第4戦に勝利すると、リーグ制覇達成の念願がかなう。

 


文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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