月刊バスケットボール6月号

NBA

2022.04.03

八村 塁(ウィザーズ)「スターターでの出場はリズムを作りやすい」 - 日本時間4月3日未明の練習後会見で語る

 ワシントン・ウィザーズの八村 塁が、日本時間4月3日未明(北米東部時間2日午後)に、練習後の会見に応じた。八村にはオンコート/オフコートに関する様々な質問が飛び、朗らかな受け答えをしていた。

 


1月の戦列復帰から3月半ばまではベンチから試合に入る形での出場だった八村は、直近8試合ではスターターに役割が変わったが、その点について、「2年間スターターを務めてきたので、ここにきてスターターになったことで何かが変わるという感覚はありません」と話した。「ベンチから出て合わせていくのはそれまでとは違い、良いリズムに入っていく方法を見つけなければいけませんでした。スターターはリズムを作りやすいです」

 

 また、ウィザーズのポストシーズン進出の可能性がなくなり今シーズンがあと8日を残すだけとなったことで、シーズン終了後についての思いを尋ねられると、「人生初の夏のオフです。時間を取って体作りをしたいですね。良い状態に持っていくことが一番の目標です」と話した。この夏は7月に男子日本代表のFIBAアジアカップ2022がインドネシアで開催される予定になっており、メンバーはまだ発表されていないが、いずれにしても4月半ばからはゆっくり過ごせる時間がありそうだ。

 

 3月にウィザーズが発表した、ワシントンD.C.の桜の植樹をイメージした来シーズン向けのユニフォームについても質問を受けた。八村は「1ヵ月くらい前に初めて見せてもらって、カッコいいと思いました! まさか全面的にピンクを押し出してくるとは思っていませんでした」と笑顔。「来年ジョーダンが用意してくれる僕のシューズと、どうやって合わせようか考えて楽しんでいます」と答えていた。

 


チームメイトとの関係についてもいくつも質問されていた。クリスタップ・ポルジンギスと一緒にプレーすることについては、「素晴らしい“ストレッチ・ビッグ”です。彼のようなプレーヤーと一緒にプレーするのは初めてですが、とても良い感じです。彼に2人・3人と注意が集まるので、僕たちが自分のスポットにからオープンショットを打ちやすくなります」と頼りにしている様子。「彼は背が高いので、普通なら出てこないところからパスが出てくるんです。彼が自分のマッチアップだけではなく周りのディフェンダー全員を見ているというのがカギですね」とも話していた。


ゴンザガ大学の後輩でルーキーのコーリー・キスパートについては、「大学時代から変わらずスマート。NBAでも自分の役割を理解して良いプレーを見せています」と称賛。日本のアニメ好きで知られるダニエル・ギャフォードとは、やはりその点でも会話があるとのことで、「いつも楽しくふざけ合っています。彼はアニメ好きで、そういったことについてもよく話すしいろいろ聞かれるんですけど、僕よりも良く知っているので、答えるのが難しいんですよ(笑) でも楽しいですね」と話していた。


ウィザーズの次戦は、日本時間4月4日(北米時間3日)の対ボストン・セルティックス戦。この試合を含めレギュラーシーズンの残り5試合中4試合がアウェイで、かつそのアウェイの4試合すべてが勝率.500以上でプレーイン・トーナメント進出資格も持っているチームとの試合というタフな終盤戦だ。


一方で出場時間制限が解けスターター出場も見込まれる八村は、スターターとしてプレーした直近の8試合では、シーズンアベレージ(10.9得点)を大きく上回る14.0得点まで数字を伸ばしており、特に直近3試合で2度シーズンハイの21得点を記録するなど好調ぶりが際立っている。また、シーズンを通じて25分以上プレーした11試合では、その数値がさらに15.7得点に上昇する。これらの数字を見れば、終盤の5試合ではさらに活躍の幅を広げる八村の姿を期待できそうだ。

 


訳・文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



PICK UP