【全国ミニバス2022】小6で183cm!豪快ダンクも炸裂のオールラウンダー白谷柱誠ジャック(河芸クラブ/三重県)
全国デビュー戦、最初の得点は挨拶代わりのボースハンドダンクだった。
「第53回全国ミニバスケットボール大会」男子初日のBコート第2試合に登場した河芸クラブ(三重県)には、今大会最長身183cmのエース#8白谷柱誠ジャック(しらたに・ちゅそん・じゃっく)が在籍している。
初戦となった乙女EGRETS(栃木県)に対して、1Qで9-21のビハインドを負った河芸クラブは、2Qに満を持して#8白谷をコートに送り出した。すると、いきなり相手のシュートを豪快にブロック。コート上で頭一つ抜けた長身ながら、高い機動力でペイント内を守り、オフェンスでも自らリバウンドを拾ったかと思えば軽快なドリブルでコートを縦断。複数のディフェンダーを振り払い、冒頭で語ったスラムダンクをたたき込んだのだ。
父が中央アフリカ共和国出身で身長192cm、日本人の母は157cmだという#8白谷が、河芸クラブに入ったのは小学4年生の頃。「家族でバスケをしているのは僕だけなのですが、僕のお兄ちゃんの友達がバスケをやっていて、僕もNBAを知ってからバスケが好きになってやってみることにしました」と#8白谷。
そんな#8白谷に対して、河芸クラブを指揮する丹羽輝之監督は「チームに入ってきたときはドリブルなんかもまだまだだったのですが、ツーボールドリブルなどの基礎を教えて、今は一通りのプレーができるようになりました。彼はすごく器用でドリブルもうまいですし、いつもお母さんのスマホを持ってNBAの動画を見て研究しているんですよ」と目を細める。
天性のサイズとセンス、そしてバスケを愛しうまくなろうとする向上心の高さが、#8白谷をスケールの大きな選手へと成長させているのだろう。
今はまだ、誰とでも友達になるほどの明るく優しい性格がゆえに「自分がでやろうとしないこともある」(丹羽監督)そうだが、乙女EGRETS戦では「後半には『自分がやらないと』という気持ちを出して頑張ってくれた」と2桁点差からの逆転勝利の大きく貢献。4Q終盤にはダメ押しとなるボースハンドダンクをたたき込み、激戦に終止符を打ってみせた。
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「全国のレベルはすごく高いと思ったし、今まで通用していたことが通用しなかった場面も多かったです。高さを生かしたプレーやシュート、ディフェンスなど、ほとんどのプレーがいつもよりもできませんでしたが、その中でもブロックやドライブの切り込みは通用したと思います」と#8白谷。目標はバックスのヤニス・アデトクンボだそうで、速攻からのダンクは、ヤニスのそれを彷彿させるものだった。
サイズに似合わぬスキルの高さとフットワークを見せ、得点、リバウンド、パスに加えてブロックとスティールにもセンスの高さをのぞかせた#8白谷。この全ミニを終えた後は、県内の強豪・四日市メリノール学院中に進学し、さらなるステップアップを目指すこととなる。
彼が5年後、10年後にどんな選手になっているのか。将来が楽しみでならない。
取材・文/堀内涼(月刊バスケットボール)
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