月刊バスケットボール6月号

県外利用者大歓迎・助成あり - 茨城県神栖市のスポーツツーリズムが優しい

 太平洋に面した茨城県東南端に位置し、利根川をはさんで千葉県と接する神栖市は、ユーザーの立場に立った先進的なスポーツツーリズム推進に取り組む自治体として知られている。近年バスケットボールでも多くのチームが春夏の合宿などで訪れ、また大会も盛んに行われる場所として知られるようになった。


県内外の多くのバスケットボールチームが活用しているのが、コート4面を誇るかみす防災アリーナ。その名のとおり地域の防災拠点としての側面を持つ施設であるとともに、スポーツや文化的な活動を通じた人々の健康づくりの場、賑わいを創出する場となっている。神栖市内にはスポーツ合宿への対応が可能な宿泊施設も多く、また東京都心からクルマで約90分というアクセスの良さもあり、神栖市のスポーツツーリズム推進施策が進むとともに、県外からも盛んに利用されるようになってきている。

 

スポーツ・文化の活動で賑わい 市民が憩う 地域防災拠点「かみす防災アリーナ」

 

メインコートはバスケットボールコート3面 観客席は2,500席


神栖市が取り組むスポーツツーリズム推進施策は、こうした市内のスポーツ施設利用をさらに盛んにしていくために、「神栖市でスポーツをしたい」と思い立ったチームやアスリートの活動を支援する様々な助成が含まれている。

 

 

 その施策の一つである「スポーツツーリズム等推進助成金」は、神栖市内で宿泊を伴う大会の開催を行う主催者に最大30万円の助成を行うというもの。適用条件は、神栖市内に宿泊すること、神栖市内で初めての開催となる大会であること、そして次年度以降も神栖市内での開催を行う大会であること、参加者の半数以上が神栖市外からの参加となることの4点。神栖市として、スポーツで地域を盛り上げていける主催者や団体には積極的な支援を行うという姿勢が反映された制度だ。

 


また、全日本選手権やインターハイ等の全国レベルの大会においてベスト4に入っている団体も、「トップスポーツ合宿助成」という制度で支援を受けることができる。この制度は、次年度以降も神栖市内で合宿を行うことや、神栖市のPR・神栖市民へのスポーツ教室などを開催することを条件に活用することができる。このほかにも神栖市は、2020年度と2021年度に、「かみスポ合宿でキャッシュバックキャンペーン」として、市内で合宿を行う団体に宿泊費やバス代の助成なども行ってきた実績がある。


こうした経済的な援助に加えて、神栖市はスポーツ合宿やスポーツ大会開催の意向を持つ人々向けに相談窓口を設け、親切なコミュニケーションの中でその思いを汲み、膨らませるお手伝いを行っている。「スポーツするなら神栖でしょ!」という親しみ深さを感じさせるキャッチフレーズを掲げ、スポーツ施設の紹介や仮予約、宿泊施設の紹介など、地域事情に精通していない県外・市外の人々の立場に寄り添いながら展開されている神栖市のスポーツツーリズム推進。全国のバスケットボールプレーヤーにぜひ活用してもらいたいおすすめのサービスだ。

 

神栖市スポーツツーリズムHP

https://www.city.kamisu.ibaraki.jp/kanko_sports/1003968/index.html

 

スポーツツーリズム等推進助成金

https://www.city.kamisu.ibaraki.jp/kanko_sports/1003968/1004510/1006426.html

 

かみスポ合宿キャッシュバックキャンペーン

https://www.city.kamisu.ibaraki.jp/kanko_sports/1003968/1004510/1006598.html

 

(月刊バスケットボール)



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