FIBAがロシアのバスケットボール関係者を競技会から排除する声明を発表
FIBAは3月1日に、ロシアのチームとオフィシャルに関して、FIBAが開催する競技会から排除する声明を発信した。内容は以下のとおりだ。
☆FIBAの声明和訳
FIBAは最近ウクライナで起こった出来事を大きな懸念を抱いており、犠牲者に対し心からの弔意を表します。
国際オリンピック委員会の理事会決議とその根拠に沿い、FIBAは本日、ロシアのチームとオフィシャルのFIBAバスケットボールと3x3バスケットボールの競技会への参加を、今後あらたに通知するまでは認めないことを発表しました。
FIBAは3月25日に行う中央委員会の会合におけるあらたな決定、FIBAヨーロッパゾーンの近日中の決定ともお伝えしていきます。
FIBAは暴力を強く非難し、平和が早急に取り戻されることを望みます。
FIBA
FIBAは3月3日(木)に、今年の9月22日(木)から10月1日(土)にかけてシドニー(オーストラリア)で開催される、FIBA女子ワールドカップ2022の組み合わせ抽選会を行う予定。同大会には、2月に行われた予選を勝ち抜いたロシア代表も出場権を持っている。
また、男子ロシア代表は現在、FIBAワールドカップ2023ヨーロッパ地区予選に参戦中だが、2月25日付で27日に予定していたオランダ代表との試合が延期となった(翌28日に行う予定だったイギリス代表対ベラルーシ代表戦も同様の扱い)。理由はいずれも安全状態を鑑みて、というものだ。
今回の声明に従えば女子ロシア代表のFIBA女子ワールドカップ2022出場権、男子代表のFIBAワールドカップ2023ヨーロッパ地区予選への出場権とも失われることになる。この点に関する個別の記述はなされていないが、ロシアのウクライナ侵攻の今後の状況や、それに関連する世界情勢の好転が実現しなければ、実際にそのような結論に至るだろう。
今回男子のFIBAワールドカップ2023ヨーロッパ地区予選には、ウクライナ代表も参戦している。戦争が勃発した2月24日の当日にスペインのコルドバで行われたスペイン代表との試合に、ウクライナ代表は74-88で敗れたが、試合後コートを去るウクライナ代表を万雷の拍手が包むシーンもあった。両チームは翌日にも対戦予定だったが、この試合は延期となっている。
文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)