月刊バスケットボール5月号

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2022.02.21

安間志織18得点、7リバウンド、4アシスト、1スティール - アイスフォーゲルは18勝目でブンデスリーガ2位

 日本時間2月21日午前0時にティップオフを迎えたドイツのブンデスリーガ、アイスフォーゲルUSCフライブルク対アイグナー・エンゼルス・ネルトリンゲンの一戦に安間志織が出場。18得点、7リバウンド、4アシスト、1スティールを記録する活躍でチームを87-69の快勝に導いた。


試合は開始早々にアイスフォーゲルが6-0のランで先行したが、その後はエンゼルスが追い上げ、逆に第3Q半ばまではほとんどの時間帯をエンゼルスがわずかにリードする展開となった。その中で安間は、チームの10点目となる速攻からのレイアップで初得点。競った展開となった第1Q最後の約1分間にもドライビング・レイアップを2本成功させチームを勢いづけた。第2Qにはオフェンス・リバウンド3本と3アシストを記録。また36-41とやや離されそうになったところで、マッチアップした元カナダ代表のガード、サマンサ・ヒルに対し好ディフェンスを見せ、その後前半終了34秒前に速攻から40-41と追い上げるレイアップを沈めるなど要所で活躍した。

 


第3Qは得点こそなかなか伸びなかったが、スピードに乗ったトランジションを演出し、またハーフコートオフェンスでもピック&ロールから力強いドライブでたびたびペイントにアタックし、エンゼルスのゴールを脅かした。安間のこうしたアグレッシブなオフェンスを警戒するエンゼルスのディフェンスは、このクォーターだけでドリブル中の安間にファウルを3度犯している。


第4Q開始時点でアイスフォーゲルの59-57リードという状況から、一気に流れがアイスフォーゲルに傾いた要因の一つにエンゼルスのファウルトラブルがあった。その裏に、安間をはじめアイスフォーゲルのプレーヤーたちのしたたかな戦い方があったと言えそうだ。最終クォーターはほぼアイスフォーゲルが一方的に攻める展開となり、最後は安間が2連続フィールドゴールを決めて試合終了となった。


マッチアップする時間が長かったプレーヤーの一人だったヒルは、身長180cmのシューティングガードで、高さと決定力を武器に向かってきた。またもう一人、安間が対峙することが多かったエイジャ・トーマスは、カリフォルニア大学バークリー校出身のポイントガードで、高さはないが本場アメリカ仕込みの巧みなドリブルとクイックネスを生かした好プレーを披露した。ハイレベルな相手に対し、スピードとプレーメイクの能力を生かして堂々応戦した安間の活躍は見応えがあった。


4日前の悔しい敗戦から立ち直ったこの日の勝利でアイスフォーゲルは通算成績18勝5敗となり、現在首位ラインラント・ライオンズ(19勝3敗)に2ゲーム差の2位。レギュラーシーズンは残すところ3試合なので、ライオンズの試合動向によってはまだトップフィニッシュの可能性が残っている。対戦相手はGISAライオンズSVハーレ(7勝13敗、10位)、ヘルネTC(13勝7敗、6位)、BCファーマサーブ・マーブルク(14勝9敗、4位)でいずれも前半戦で勝利した相手だが、ヘルネTCには第4Qまでリードを許す厳しい展開から逆転で91-87の辛勝という展開だった。決して油断できない最後の3試合を3連勝で飾り、あわよくば第1シードで、上位8チームが出場するプレーオフへの進出を決めたいところだ。


安間はここまでの23試合すべてにスターターで出場し、18.7得点、5.4リバウンド、6.4アシスト、2.9スティールのアベレージを残している。

 


文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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