月刊バスケットボール5月号

中学(U15)

2022.01.06

【Jr.ウインターカップ2021-22】Earnestが逆転勝利で8強入り、4Q残り0.9秒同点3PからOTに持ち込んだ相手を退ける

 

1月6日、「Jr.ウインターカップ2021-22(2021年度 第2回全国U15バスケットボール選手権大会)」大会3日目女子3回戦で、Earnest(宮城県)と岐阜ダークプリンセス(岐阜県)が対戦。ロースコアながら互いに力を出し合い、オーバータイムに突入したが、Earnestが61-55で逆転勝利し、準々決勝進出を決めた。

 

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先取点は、岐阜ダークプリンセス。#4杉浦結菜がスティールから速攻を仕掛け、リバウンドを拾った#11栗原妃菜がシュートを決める。

対するEarnestは、その約30秒後、#4阿部心愛が個人技で得点。

 

その後、岐阜ダークプリンセスは#9岡田梨伽が3ポイントプレーを決めて5-2とするが、Earnestは#5阿部友愛の連続得点で7-5とすると、#6斉藤伶奈の3Pシュートも決まって残り1分半で10-6とリードを作る。しかし、その後、岐阜ダークプリンセスは#9岡田のフリースロー、フィールドゴールで追いつき、10-10、タイで1Qを終える。

 

2Q開始10秒、Earnest#6斉藤がいきなり3Pシュートを沈めるが、岐阜ダークプリンセスは#9岡田が連続得点。すぐにEarnest#5阿部友が決め返すなど、シュートの打ち合いとなる。

オールコート・プレスを仕掛ける岐阜ダークプリンセス、しかしボールを奪ってもシュートがなかなか決まらない。

どちらかが2点リードしたら、すぐに奪い返して同点にするという緊迫感ある展開となったが、残り1分半から#5阿部友が連続得点をあげ、Earnestの21-18でハーフタイムを迎えた。

 

早めに追いつきたい岐阜ダークプリンセスは、3Q開始直後、#4杉浦の得点で20-21とする。前半同様に得点の取り合いが続くが、#9岡田、#11栗原の活躍によって、残り5分で28-24と岐阜ダークプリンセスがわずかにリードを握る。

そのまま、クォーター終盤となると、今度はEarnest#5阿部友が連続得点。33-30と逆転して、残り1分となる。岐阜ダークプリンセスは、残り38秒、#11栗原が決めて32-33。さらに残り5.7秒で#5村木美聡がフリースローを決めて33-33、同点で最終クォーターへ。

 

4Q開始5秒、Earnestは#5阿部友のシュートを決めて35-33。しかし、岐阜ダークプリンセスは、#10横井里桜の2P、#6竹中桃子の3Pシュートなどで40-37と逆転。さらに残り5分8秒、#4杉浦がディフェンス・リバウンドから速い展開でレイアップ。続いてスティールから#9岡田が決めて、45-37とEarnestを突き放す。

 

Earnestは残り4分36秒、#14武田莉々果がジャンプシュートを決めて39-45と6点差に。しかし、ここで連続ターンオーバーが生まれてしまう。岐阜ダークプリンセスは、このチャンスに#4杉浦が確実に得点し、49-39と2ケタまでリードを広げる。

 

それでもEarnestは諦めない。#5阿部友がフィールドゴールを決めると、#7太宰心月の3Pシュートも続き、残り2分半で44-49とすると、#5阿部友の活躍で、残り1分28秒で48-49と1点差まで迫る。

 

勢いに乗るEarnestは、ここでバックコートからプレッシャーをかけていく。すると、残り30.1秒、またも#5阿部友の得点で51-49とついに逆転に成功。ここでタイムアウトを取った岐阜ダークプリンセスは、#4杉浦にボールを託す。しかし、スピンムーブから放ったジャンプシュートはリムに弾かれてしまう。

 

ここからファウルゲームを展開し、残り8.4秒49-52で岐阜ダークプリンセスがタイムアウト。そのタイムアウト明け、#6竹中から右ウイングにいた#10横井里桜にボールへ。躊躇なく放った3Pシュートが見事に決まり、52-52で勝負はオーバータイムに突入する。

 

3分間のオーバータイム。なかなか点が入らず。最初の得点は、Earnest #4阿部心のフリースロー。2本しっかり決めて54-52とする。#4阿部心は、さらに残り1分11秒、残り40.7秒のフリースローもすべて決定。さらに#14武田が3ポイントプレーを決めて60-52に。

残り5.8秒、#12渡辺凛の3Pシュートで望みをつないだ岐阜ダークプリンセスだったが、届かず。Earnestが61-55で見事逆転勝利を果たした。

 

Earnestは、#4阿部心が23得点でチームトップ。双子の#5阿部友も11得点、17リバウンドとダブルダブルをマークしている。一方、岐阜ダークプリンセスは#9岡田が20得点、10リバウンドでチームを引っ張った。

 

惜しくも勝利を逃した岐阜ダークプリンセスの安藤正ヘッドコーチは、「どのチームも個の能力が高い。ウチらみたいに個の力では劣るチームがどうやって勝つかを目標にやってきたので、チームになったのは収穫だけど、チームになり切れなかったところが課題。ディフェンスから行ったけど、最後まで続かなかったですね」と敗因をコメント。それでも、「最後の最後まで諦めずに頑張ったので、ラストの同点に追いついた時は、本当に素晴らしかった。選手を褒めてあげたい。2年生が多いチームなので、来年きちっとリベンジしたいですね」と選手の頑張りを讃えた。

 

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写真/月刊バスケットボール

文/広瀬俊夫(月刊バスケットボール)



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