月刊バスケットボール5月号

中学(U15)

2022.01.05

【Jr.ウインターカップ2021-22】大阪薫英女学院中“小さなチーム”が全国制覇を目指すための「全員バスケット」

 Jr.ウインターカップ2日目。Cコートの第1試合、女子2回戦では藤崎中(青森)と大阪薫英女学院中(大阪)が対戦し、大阪薫英女学院中が72‐24で勝利を収めた。

 


昨日行われた1回戦に続き、大阪薫英女学院中の得点力が際立つが、今日の試合では、実は2ケタ得点を記録しているのは♯10岡田沙也ただひとり(10得点)。だが、15名のメンバー全員がコートに立ち、そして14名が得点を挙げた。同チームが目指しているは、「ポジション関係なくどこのプレーもできる全員バスケット」だが、正にそれを体現するような戦いだった。

 

 

 市川藤乃コーチは次のように語る。「上に行けば行くほど試合は大変になってくるので、いかに全員で交代しながら戦うか、体力を温存しながら戦えるか。小さいチームが全国制覇するためには激しさ、スピード、体力がないと勝てません」。市川コーチが“小さいチーム”と語るように、大阪薫英女学院中は最も大きな選手でも#15森山優花と#18嶋田百花の170㎝で、8名は150㎝台。「機動力で戦うためには体力が必要なので、いつ誰が出ても動けるように、出た選手がちゃんと同じバスケットができるように臨んでいます」と市川コーチは続ける。

 

【写真】大阪薫英女学院中2回戦フォトギャラリー(写真9点)をチェック

 

 

 コートに立った選手が、求められる結果、自身が目指す結果を出すためにはそれを実現するためのスキルが当然必要だ。それを身に付けるのが日頃の地道な練習だが、選手たちにとっては自ら掲げた「全国制覇」という目標が大きなモチベーションになっているという。

 

「選手たちは普段から自分たちで結構しゃべったりして、主体的にやっています。こちらがしっかりと(日々の練習の)目標設定をしてあげて、選手たちはそれ以上のことをやるという形になってきており、いい方向に向かっているなと感じています」と市川コーチ。自ら進んで行動すること、そして求められるものより一つ上を目指すことが成長につながるのに違いない。そうした小さな積み重ねの先にある「全国制覇」にまた一歩近づけるよう、大阪薫英女学院中のメンバーは明日も「全員バスケット」で挑む。

 

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取材・文/村山純一(月刊バスケットボール)
写真/月刊バスケットボール



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