月刊バスケットボール5月号

ニューイヤーカップ2022、帝京長岡と福岡第一が初日に2連勝

 高校バスケットボール界における新春恒例のビッグイベント、ニューイヤーカップ2022が1月4日に長岡市民体育館で開幕した。初日は5試合が行われ帝京長岡と福岡第一がともに白星2つを挙げている。特に福岡第一は、初戦で駒澤大附苫小牧から114得点を奪い53点差をつける豪快な勝ちっぷり。しかしこの試合で悔しい思いをした駒澤大附苫小牧は、第5試合で前橋育英を5点差で破り、最終日となる1月5日に向け良い形で初日を終えることができた。

 

 

第1試合 帝京長岡(1勝)70-65北陸学院(1敗)
帝京長岡 70(12 21 15 22)
北陸学院 65(20 14 20 11)


接戦となった第1Q、北陸学園は残り約2分半に石田丈人の3Pショットなどで8連続得点を挙げて20-12リードとして第2Qに突入した。しかし第2Qには帝京長岡が反撃に転じる。前半残り1分を切り、コネ・ボウゴウジィ・デット・ハメードが小林莉央のアシストからゴール下でレイアップを流し込んだ時点で33-32と1点リード。北陸学院も直井隼也が、前半終了間際に軽やかなクロスオーバーからのステップバック・ジャンパーを成功させてリードを奪い返すなど、両チームが譲らない展開となった。


流れが行ったり来たりする展開が続いた後、第4Q残り2分半の時点でもスコアは61-61のタイ。しかし最後は帝京長岡がコネのゴール下、高峰 勝のドライブ&キックから長谷川立樹が決めた3Pショットなどで突き放し、初戦を勝利で飾った。

 

第2試合 福岡第一(1勝)114-61駒澤大附苫小牧(1敗)
福岡第一 114(26 31 25 32)
駒澤大付苫小牧 61(17 14 22 08)


第2試合は初日で最も点差が離れる展開となった。城戸賢心の左コーナーからの3Pショットで先制した福岡第一に対し、駒澤大付苫小牧も古川大愛の3Pショットなどで序盤こそ食い下がったが、第1Q終盤には点差は2桁に到達。前半終了時点では福岡第一のリードは57-31と26点差まで広がっていた。


駒澤大付苫小牧は第3Qに粘り強く食らいついたが、最終クォーターは福岡第一のフルコートプレスの前に8得点に封じられてしまう。逆に福岡第一は、相手のターンオーバーからゴールを量産し32得点を奪う猛攻。攻守に圧倒しての勝利となった。


第3試合 前橋育英(1敗)75-96帝京長岡(2勝)
前橋育英 75(27 13 17 18)
帝京長岡 96(19 30 24 23)


前橋育英は第1Qに良い流れを作った。7-10と3点を追う残り6分半以降、千原碧真の3Pショットを皮切りに20-12のランで27-19と8点リードを積み上げて第2Qを迎える。


ところが第2Qは完全に帝京長岡のペース。小林莉央の3Pショット、佐藤拓海が自らのドライビング・レイアップをフォローしたプットバックなどで13-1のランを繰り出し、一気に32-29と逆転に成功すると、以降は主導権を失うことなく最終的には21点差をつけての快勝となった。

 


第4試合 北陸学院(2敗)61-81福岡第一(2勝)
北陸学院 61(17 11 15 18)
福岡第一 81(16 19 23 23)


北陸学院は石田丈人の3Pショットなどで福岡第一の厳しいディフェンスに対抗し、第1Qを17-16と1点リードで終えた。しかし以降は福岡第一が基本的にペースをつかんで譲らない展開。轟 琉維のスピードあふれるプレーメイク、ニャン アマドゥ マクターの高さを生かしたプレーが際立ち、最終的には20点差で福岡第一の勝利となった。


北陸学院も敗れたとはいえ、身長180cm台の森田稀羅が力強いリバウンドからコースト・トゥ・コーストで身長200cmのニャンが待つゴール下に果敢に突っ込み、レイアップを決めたプレーなど、鍛えられたプレーを随所に見せていた。


第5試合 駒澤大附苫小牧(1勝1敗)79-74前橋育英(2敗)
駒澤大附苫小牧 79(18 21 18 22)
前橋育英 74(22 15 19 18)


序盤駒澤大附苫小牧は、タイトなフルコートプレスで古川大愛がスティールしたボールを榊原楓太がレイアップに持ち込むなど、8連続得点で12-5とリードを奪った。しかしその後は一進一退の白熱した接戦。第4Q 開始時のスコアは57-56で駒澤大附苫小牧がわずか1点リードという展開だった。


勝負がかかる最後の5分間に勢いを増したのは、駒澤大付苫小牧の方だった。63-66と3点ビハインドから、伊藤祐星の3Pショットやドライビング・レイアップ、ティオウネ・ババカルのゴール下レイアップなどで16-8のランを繰り出し圧倒。前橋育英も神原太陽の3Pショットなどで対抗したが、駒澤大付苫小牧が1日を締めくくる勝利を手にした。


文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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