月刊バスケットボール6月号

中学(U15)

2022.01.04

【Jr.ウインターカップ2021-22】琉球U15が快勝。名古屋U15に終始いい形を作らせず

 

1月4日、「Jr.ウインターカップ2021-22(2021年度 第2回全国U15バスケットボール選手権大会)」大会初日男子1回戦、琉球ゴールデンキングス U15(沖縄県)は、名古屋ダイヤモンドドルフィンズ U15(愛知県)と対戦。堅いディフェンスからシュートチャンスを確実にものにした琉球U15が67-33で快勝し、2回戦進出を決めた。

 

【写真】琉球U15対名古屋U15フォトギャラリー(写真17点)をチェック

 

共に180cm台を3人抱えるB.LEAGUEのU15チーム同士の戦い。両者は昨年11月に行われた「B. LEAGUE U15 CHALLENGE CUP 2021」(昨年3月開催「B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2021」の上位5チームによるリーグ戦)で優勝を争った間柄でもある。その際の対戦では69-61で琉球U15に勝利した名古屋U15だったが、得失点差で琉球U15が優勝となり、名古屋U15は準優勝となった。名古屋U15としては、そのリベンジを果たしたいところ。しかし、試合は予想外の展開となってしまう。

 

まず得点を奪ったのは琉球U15。#30平良宗龍がトップからドリブルでインサイドに入ると、オープンとなった#81山岸大夢にパス。ゴール下で落ち着いて得点を決める。

対する名古屋U15は、リバウンドからの速い展開で#26小川寛太がレイアップ。続くオフェンスで、#1小野蓮太が3Pシュートを決めて5-2に。

すぐに琉球U15#99新垣元基が3Pシュートを入れて同点とすると、またも名古屋U15は#1小野が3Pシュートを成功。8-5とする。

 

琉球U15は残り3分46秒、#30平良宗が決めて1点差とすると、さらに#13山城琉凰がトランジションから連続得点と良い流れを作る。13-8といい流れを作る。

 

ここでタイムアウトをとった名古屋U15は、2度のペナルティースローも1本ずつしか決められず。追いつけない。1Qは琉球U15が17-11とリードして終える。

 

早めに追いつきたい名古屋U15は、残り7分21秒、#16田鍋日向詩が3Pシュートを決めて14-17と3点差に迫る。しかし、琉球U15は#78平良南海輝がすぐさま3Pシュートを決めて、リードを縮めさせない。

 

ディフェンスに手こずり、良い形が作れない名古屋U15に対して、琉球U15は内外をうまく攻撃していく。残り5分2秒、#30平良宗がシュートを決めて、琉球U15が26-16とすると、#12桶谷都人も3Pシュートを決定。さらにリードを広げる。

 

タイムアウトで流れを断ち切ろうとした名古屋U15だが、その後もシュートが入らない。痛いターンオーバーも出てしまい、19-38と差を付けられて前半を終える。

 

3Q開始直前、末広朋也ヘッドコーチから「切り替えていこう」と声掛けされた名古屋U15。だが、攻撃が機能しない。

逆に琉球U15は、#13山城琉、#30平良宗、#78平良南のシュートが決まり、残り4分55秒で49-20とさらにリードを広げる。

そして残り1分53秒、チーム最長身187cmの#81山岸がフィールドゴールを決めて53-23と30点差に。結局、名古屋U15はこのクォーター5点しか奪えず。琉球U15が大量リードを保って、56-24で3Qを終える。

 

全国の舞台で、なんとか見せ場を作りたい名古屋U15だったが、開始から10本連続でシュートミス。残り2分を切ってから#1小野が2本のシュートを決めたものの、リードをさらに広げられてしまい、琉球U15が67-33で快勝した。

 

勝利した琉球U15は、#30平良宗が23得点、12リバウンドとダブルダブルの大活躍。さらに#78平良南が14得点、#99新垣元が10得点をマークしている。一方、完敗の名古屋U15は、#1小野の15得点が最高。チームとしてのフィールドゴール成功率(3P含む)は21.4%と確率が落ちてしまった。

 

チームを勝利に導いた#30平良宗は、「チャレンジカップで負けていて、今回1回戦で当たることになり、絶対リベンジしてやるとみんなが練習中から強い気持ちを見せていました。個人的には、はじめシュートが入らない中でしっかりアシストにアジャストできたのは良かったです。流れが悪い時間帯に、もっと全員で声がけして、流れを持ってこないといけないと改めて感じたので、しっかり修正して今後も戦っていきたいと思います」とチャレンジカップの借りを返せたとコメント。その上で、「目標は優勝して、MVPを獲ること。個人として、しっかり状況を見極めてから、シュート、パスの選択をしっかりしていきたいなと思います」と頂点を目指すと語った。

 

 

写真/JBA

文/広瀬俊夫(月刊バスケットボール)



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