月刊バスケットボール1月号

【ウインターカップ2021】福岡大附大濠が優勝!! 拮抗した展開の中、帝京長岡に競り勝つ

 

 

12月29日、「SoftBank ウインターカップ2021(令和3年度 第74回全国高等学校選手権大会)」大会最終日男子決勝、福岡大附大濠(福岡県[2])と帝京長岡(新潟県[1])が対戦。福岡大附大濠が59-56で勝利し、28年ぶり3回目の優勝を果たした。

 

【表】ウインターカップ2021男子トーナメント表

 

1993年以来3度目の栄冠を狙う福岡大附大濠・片峯聡太コーチは「決勝に来るためにウインターカップに来たわけではなく、3年生も決勝に来るために3年間頑張ってきたわけではありません。頂に立つためだけにやってきたのです」と日本一へのなみなみならぬ思いを語る。

一方、初優勝を狙う帝京長岡・柴田勲コーチは、「子どもたちは大会を通じてフィジカルや我慢強さが増してきています」「頼もしい子どもたちを、決勝戦でもサポートしていきたい」と優勝に向けて、選手をしっかりサポートすると語っている。

 

まず先取点を奪ったのは、福岡大附大濠の1年生PF#8川島悠翔。バックコートからボールを運んでいくと、そのままドライブしてレイアップを決める。対する帝京長岡は、開始から8本連続でシュートミス。福岡大附大濠のゾーン・ディフェンスに対し、中々いい状態でシュートが打てなかったが、残り6分17秒、速い展開から#7島倉欧佑のアシストを受けて、#5古川晟が決めて初得点を奪う。

 

残り5分19秒、#6本間栞汰もシュートを決めて帝京長岡が4-5としたが、直後に#6森岡裕貴がフィールドゴール。7-4と福岡大附大濠がわずかにリードして進んでいく。

 

福岡大附大濠は残り3分29秒に#14湧川颯斗、残り2分32秒に#13岩下准平が得点。1Qは14-9、福岡大附大濠リードで終える。

 

2Q、残り9分49秒、#13岩下がこの試合初となる3Pシュートを決めて17-9とする。

開始前、柴田 勲コーチからディフェンス後の攻撃について指示を受けていた帝京長岡は、残り9分9秒、#5古川がスティールから速攻でレイアップ。いい形を作る。

 

ゴール下で205cmのセンター、#14コネ・ボウゴウジィ・デット・ハマードが守る帝京長岡を攻めあぐねる福岡大附大濠だが、残り6分51秒、#14湧川がゴール下に入って得点。さらに残り5分37秒に#13岩下がこのクォーター2本目の3Pシュートを決めて、22-13とリードを広げていく。

 

対する帝京長岡は#5古川、#8本間の得点で点差を詰めると残り3分21秒、#8箕輪武蔵がチーム初の3Pシュートを決定、23-24と1点差まで迫る。

その後、福岡大附大濠#6森岡がフローターで#14ハマードの高さをかわして得点すると、#13岩下も続き、28-25と3点差で前半を終える。福岡大附大濠は、ここまで帝京長岡のエース#島倉をフリースロー2本のみの2点に抑えている。

 

3Q最初のオフェンスで、帝京長岡は#8箕輪がドライブから得点。27-28とすると、#5古川が3Pシュートを決めて28-30と逆転。福岡大附大濠は#7泉登翔の得点ですぐに追いつくが、帝京長岡は好ディフェンスから#8箕輪が得点、福岡大附大濠#8川島がすぐに取り返すなど前半にないアップテンポな展開となっていく。

 

32-32となってから、互いにシュートが決まらない時間帯に。残り5分14秒、福岡大附大濠#森岡の得点で34-32とリードを作ると、帝京長岡は#14ハマードがインサイドで取り返して同点に。見ごたえある攻防が続く。

 

残り4分6秒、#14湧川が3Pシュートを沈めると、残り3分9秒に#8川島が3Pプレー。福岡大附大濠の40-36とする。

しかし、残り2分8秒、帝京長岡はキャプテンの#4田中空が3Pシュートを入れて39-40に。その後、#8川島が3Pシュートを入れると、#14ハマードがインサイドで決め返し、福岡大附大濠が43-41と2点リードで最終4Qへ。

 

1ゴール差で始まった4Q序盤は、互いに好ディフェンスで得点が入らない。4Q最初の得点を奪ったのは、帝京長岡#14ハマード。フリースローは1本しか決まらず。すると、直後のオフェンスで、福岡大附大濠#6森岡が決めて45-42とする。

 

帝京長岡は#14ハマードにボールを入れていくとフリースロー、フィールドゴールを決めて残り6分32秒で45-45と同点に。しかし、残り5分11秒、福岡大附大濠は#8川島がインサイドで決めて47-45と2点リードする。

 

残り4分4秒、福岡大附大濠#6森岡が決めて49-46。すると今度は、帝京長岡の#14ハマード、#7島倉が連続得点で54-52と逆転。

福岡大附大濠#13岩下が残り1分27秒に3Pシュートを決めて、55-54とリードを奪い返すと#7泉がフリースロー2本を決めて57-54に。

 

残り29.8秒、#14ハマードがインサイドで得点。56-57と1点差に迫る。ここで福岡大附大濠がタイムアウト。

 

絶対に欲しい2点、ここで福岡大附大濠は#13岩下がドライブ。シュートはリングに当たったが、#14湧川が押し込んで59-56。今度は帝京長岡がタイムアウトを取る。

 

残り14.4秒で3点差、帝京長岡はシュートチャンスが作れず。#14ハマードが3Pシュートを放ったが、これが入らない。リバウンドは福岡大附大濠となり、帝京長岡はファウルゲームをしたが万事休す。59-56で福岡大附大濠が優勝を決めた。

 

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文/広瀬俊夫(月刊バスケットボール)

 



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