月刊バスケットボール5月号

【ウインターカップ2021】京都精華学園が決勝進出、猛追する大阪薫英女学院を破る

 

12月27日、「SoftBank ウインターカップ2021(令和3年度 第74回全国高等学校選手権大会)」大会5日目女子準決勝、京都精華学園(京都府①)は大阪薫英女学院(大阪府①)と対戦。京都精華学園が猛追する大阪薫英女学院を退けて86-80で勝利し、決勝に駒を進めた。

 

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両校は、今年6月の「第68回近畿高等学校大会」決勝で対戦。その時は前半、ガード陣の活躍で大阪薫英女学院がリードしたが、3Q早々に京都精華学園が逆転。粘る大阪薫英女学院を抑えて85-79で勝利している。

 

試合のファーストプレー、京都精華学園は、キャプテンの#4瀬川心暖が左ウイングから、いきなり3Pシュートを成功。続いて#18イゾジェ ウチェが速い攻めからインサイドで得点。

 

残り9分3秒、大阪薫英女学院はキャプテンの#4都野七海がシュートを決めて初得点を奪うが、開始9本のシュートで成功1本のみに。2回戦の札幌山の手戦で25リバウンドを稼いだ#8佐藤双羽を擁す大阪薫英女学院だが、リバウンドも7本すべてを奪われてしまい、京都精華学園に15-2とスタートダッシュを許す。

 

大阪薫英女学院は残り5分、#5宮城楽子がフィールドゴールを決めると、#6熊谷のどかが3Pシュートを連続で決定。10-21としたが、その後、京都精華学園は#5植村文音、#4瀬川、#15ディマロ ジェシカが追加点。28-12として1Qを終える。

 

2Q、いいディフェンスから入った大阪薫英女学院#4都野が3Pシュート。その後、連続失点をしたものの、#4都野、#6熊谷の活躍で24-36と差を詰める。

 

残り4分を切ったところで、大阪薫英女学院は留学生とマッチアップしていた#8佐藤、#4都野が続けて3ファウルとなってベンチに下がると、京都精華学園は#15ジェシカ、#18ウチェが高さを生かして得点を重ね、44-28とリードして前半を終える。1Qは12-28とリードされた大阪薫英女学院だが、2Qは16-16と同点となっている。

 

3Q、大阪薫英女学院はバックコートからプレッシャーをかけていく。しかし、開始から流れをものにしたのは京都精華学園。#16八木悠香がオフェンス・リバウンドを奪うと、自身、#17堀内桜花が得点してリードを広げていく。

 

残り7分44秒、大阪薫英女学院は#6熊谷が3Pシュート。ここから好ディフェンスで#4都野が連続得点、#8佐藤がインサイドでポイントを奪うなどでじりじりと点差を縮めていく。残り5分23秒、#5宮城が速攻からレイアップを決めて43-55となったところで、京都精華学園がタイムアウトを取る。ここからは、互いにオフェンスのペースが上がり、点の取り合いに。京都精華学園は#4瀬川、#15ジェシカ、大阪薫英女学院は#6熊谷(このQ11得点)が得点源となり、京都精華学園の73-55で4Qへ。

 

4Q、大阪薫英女学院は、ファーストプレーで#7島袋椛が3Pシュートを決定。すると、猛烈なディフェンスで京都精華学園からターンオーバーを引き出し、#8佐藤、#4都野、#6熊谷らのラッシュで残り5分35秒で68-77と9点差に迫る。

 

京都精華学園は、ハーフコート・オフェンスでペースを下げ、#18ウチェがポイントを奪うが、大阪薫英女学院はプレッシャーをかけ続ける。残り3:18にフローター、残り1分57秒に3ポイントプレーと#4都野がタフな状況で得点。75-81と6点差に縮めていく。

 

猛追される京都精華学園は、#16八木、#17堀内桜花の1年生コンビが苦しい中で得点。それでも大阪薫英女学院は#4都野が残り28秒で3Pシュートを決めて80-86とする。しかし、追い上げもここまで。

 

残り4秒、#8佐藤が放った3Pシュートがリムを弾き、京都精華学園が86-80で勝利し、決勝進出を決めた。

 

京都精華学園は、#18ウチェが28得点、12リバウンド、1年生#16八木が17得点、11リバウンド、キャプテンの#4瀬川が17得点と活躍。大阪薫英女学院は、2年生キャプテンの#4都野が30得点、#6熊谷が3Pシュート6本を含む26得点をマーク。ディフェンスでは、京都精華学園から18ターンオーバーを引き出して猛追したが、届かなかった。

 

「子どもたちにはごめんと言ったんですけど、最初から仕掛けさせてあげたほうが良かったのかも。体力の問題だったり、相手の慣れとかも考えてしまった。今日に関しては、80点のラインで取られるというのが、良いといっていて、それ以上に取り返そうという話だったので、そこがまぁ、出だしのところの得点ですよね」と試合を振り返った大阪薫英女学院の安藤香織コーチ。「今年は2年生がキャプテンで始まって、インターハイ(準優勝)もウインターカップもベスト4に入った。ウインターカップもかなりプレッシャーがあったと思うんですけど、子どもたち本当によくやったなと思います。3年生も後半、コートでしっかり見せてくれたので。子どもたちはよくやったなと言ってあげたいですね」と選手たちを讃えている。

 

また2年生キャプテンとしてチームを引っ張った#4都野は、「最後、インターハイの決勝まで行って桜花さんに敗れているので、ウインターカップでは決勝で、桜花さんにリベンジしてというのを目標にあげていた。それを達成したかったんですけどできなくて、ユニフォームを着ている方にも着れてない方にも申し訳ない思いです」と3年生への思いを語っている。

 

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文/広瀬俊夫(月刊バスケットボール)



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