月刊バスケットボール5月号

技術&戦術

2021.12.12

【インタビュー】片峯 聡太氏(福岡大附大濠高監督)が語る 「プレーヤーの状況判断」「スカウティングされないオフェンス」とは?③

「育成」と「強化」の両立を目指して奮闘中の片峯聡太監督(福岡大附大濠高)。ウインターカップまで約10日に迫った今、「プレーヤーの状況判断」や「スカウティングされない攻撃」について質問をぶつけてみた。ゲームライクとは何を指すのか? 自立とは? どの選択がベストなのか? など、さまざまな角度から大濠の強さに迫る。

 

「『自分はこう思う』という意見を持ってきてほしい」と、片峯監督

 

片峯 聡太氏インタビュー③

【練習でやっていないことをゲームでやるのは難しい。ガチャガチャ激しくやるだけがゲームライクだと捉えないでほしい】

 

――プレーヤーは失敗したとき、なぜ失敗したのかの原因が分からないと苦しいだけになってしまいます。その辺りはどう考えていますか?

「そこが状況判断やプレーヤーの特徴をそれぞれが良く知っているということで、違う選択がベストだったかもしれないというように考えることができるはずです。しかし、指導者としてはどうしてもすぐに教えたくなる…(笑)。特に、最初の頃はプレーヤーが困っていたら手を差し伸べることが全てだと思っていた時期もありました」

 

――プレーヤーが口を開けて待っている状態になってしまいますよね(笑)。

「そうなんです。そうなると、プレーヤーはこちらばかりを見て、自分で考えることをしなくなってしまうのです。そうかといって、放っておくと違った解釈のままのプレーヤーも出てきてしまうのですが」

 

――練習中、プレーヤーが疑問に感じたことを片峯監督と話すという場面を何回も見ました。そういったコミュニケーションを図りながらの練習は、高校生ではあまり見ませんが…。

「ただし、もう1つ頑張って、踏み込んでほしいとは思っています。『自分はこう思う』という意見を持ってきてほしいですね。そうすれば、そこでディスカッションが始まるのです」

 

――ゲームライクな練習というのは、意外と難しいですよね?

「練習でやっていないことをゲームでやるのは難しいです。でも、ガチャガチャ激しくやるだけがゲームライクだと捉えないでほしいですね。それに、体力トレーニングとしてではなく、ただやるだけの3メンや5メンはゲームで起きることはないですから。

 また、限られた時間の中で、数多くのドリルをすれば上達するというものでもありません。バスケットボールは相手がいるスポーツですから、空手の型などとは違うのです」

※終わり

 

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(月刊バスケットボール)



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