月刊バスケットボール5月号

技術&戦術

2021.12.07

【インタビュー】片峯 聡太氏(福岡大附大濠高監督)が語る 「プレーヤーの状況判断」「スカウティングされないオフェンス」とは?①

「育成」と「強化」の両立を目指して奮闘中の片峯聡太監督(福岡大附大濠高)。ウインターカップまで約10日に迫った今、「プレーヤーの状況判断」や「スカウティングされない攻撃」について質問をぶつけてみた。ゲームライクとは何を指すのか? 自立とは? どの選択がベストなのか? など、さまざまな角度から大濠の強さに迫る。

 

チームの動きの中で、誰が何をするのか…

 

片峯 聡太氏インタビュー①

【やり方にとらわれず、その枠組みの中で、今自分のどの選択がベストなのかをチームメイトと共有しながらオフェンスを作っていく】

 

――片峯監督がイメージするゲームライクな練習と、状況判断というのは、どのようなものだと考えていますか

「ディフェンスに応じての状況判断はもちろんあります。大濠ではチームの動きの中で、誰が何をするのかということを大切にしています」

 

――例えば、どのようなプレーを指していますか?

「ボールハンドラーとスクリナーがいて、ピックプレー…それだけになると、動きが少なく、リズムも変わりません。その中で、ドリブルハンドオフからその動きに入るパターンが入ってきたりします。当然、ゲームでは誰がどこにいるのか分からない状況下で、ビッグマンがスクリナーになるとも限りませんし、ハンドオフでレシーブすることもあると思います。そういった状況で、より良い選択をできるかどうかの状況判断にはこだわって練習しています」

 

――ガードからセンターまで、サイズに関係なくポジションレスでプレーするということにもつながりますね。

「少しずつゲームになっていくと、時として全くできないプレーも出てきます。それをチャンレンジするレベルまでどれだけ持っていけるか、トライできるところまでスキルを磨いていくかということが重要だと考えています」

 

――そうなると、各プレーヤーが何を得意とするか、自分もチームメイトも知っておく必要があります。

「そうです。自分の良さも知っておかねばなりません。例えば、ピックプレーでスクリナーがダイブして、コーナーのプレーヤーがリフトするというチームとしての動きがあります。しかし、コーナーがビッグマンだった場合には、スクリナーがポップし、ビッグマンがダイブした方が良いときがあるのです。こういうプレーが理想ですし、相手にスカウティングされない魅力的なオフェンスだと思っています」

 

――チームの動きはある程度ありながら、それを完遂することにはこだわらず、プレーヤーの特徴によって次々と変わっていくということでしょうか?

「シュートの上手なプレーヤーがシュートできたり、ペイント内で力強くプレーできるのであればジャンプシュートではなくダイブできたり、動きの中でそういうことを理解してインサイドで勝負する…あとは、自分のスキルを磨いていったときに、それがダイブではnなくポップに変えていくことでプレーの幅が広がっていくのです。

 やり方にとらわれず、その枠組みの中で、今自分がどの選択がベストなのかをチームメイトと共有しながらオフェンスを作っていけたらいいなと思っています。それがなかなか難しい部分ではあるのですが(笑)」

※②へ続く

 

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(月刊バスケットボール)



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