月刊バスケットボール5月号

NBA

2021.12.01

渡邊雄太(ラプターズ)「ディフェンスであれだけ動けてびっくりしている」 - 日本時間12.1対グリズリーズ戦当日練習後会見で語る

 日本時間12月1日のトロント・ラプターズ対メンフィス・グリズリーズ戦当日のチーム練習を終えた渡邊雄太が会見に応じ、2日前のボストン・セルティックスとのホームゲームを振り返った。

 

練習後の会見での渡邊は、良い汗を流した清々しさを感じさせていた


対セルティックス戦での渡邊はベンチからのスタート。第1Q早々にミスの続いたスコッティ・バーンズに変わって投入され、0-4のビハインドから7-4と逆転するランに貢献し、第2Qも26-34と8点を追う状況で再びコートに登場して左コーナーから今シーズン初の3Pショットも成功させるなど、チームに流れを引き寄せる活躍を見せた。フィールドゴールが思うような確率で決まらず得点は3にとどまったが、1アシスト、2リバウンドに加え±が+15と、まずまずのパフォーマンス。97-109で敗れた一戦の中で、プレーした10人中±が唯一プラスだったのが渡邊だった。


渡邊にとっては初めてスコシアバンク・アリーナで戦うレギュラーシーズンゲームだったが、「あんまり緊張はしていなかった」という。思うようなプレーはできなかったとの感想だったが、「あまり言い訳をしたくはないですけど、2ヵ月間ぜんぜんバスケができていなくて、正直、足の故障でほとんど動いたりもできていなかったのに、逆にディフェンスであれだけ動けているということに正直自分でも少しびっくりしているんです」と話し、コンディションの回復状態には手応えを得られている様子だった。


あとはオフェンスでシューティングタッチが戻ってくれば、ほぼ万全の状態。今シーズン初登場だった日本時間11月25日(北米時間24日)の対グリズリーズ戦では、試合後の会見で「試合勘やタッチがさびてしまっている部分はあります」と話していたが、それについても「オフェンスは昨シーズンの後半からこの夏を含めて自分が成長したということを証明できているので、あとは試合勘みたいなものが戻ってくればシュートは入ってくるんじゃないかなと思っているので、そこは全然心配していないです」と、焦らず捉えられている様子だった。

 

 11月27日・28日両日に行われた日本代表と中国代表の試合の結果も把握していた。自身の復帰の準備等で詳しくは見ることができていないとのことだったが、2連敗の厳しい結果について「中国は強いしタレントもそろっているチームなので、簡単にはいかないだろうなとは思っていました。ウチも新体制ということで、いろいろ試しながらの部分もきっとあったと思います」と話している。


グリズリーズとは7日間の間に2度目の対戦で、今回はホームコートでの戦い。前回は126-113でラプターズが勝っている。会見でもさわやかな笑顔を見せた渡邊は、ティップオフ5時間前のインジャリーリストには載っておらず、ベンチ入りの見込みだ。


取材・文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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