月刊バスケットボール5月号

原 修太(千葉ジェッツ) - FIBAワールドカップ2023アジア地区予選Window1男子日本代表候補名鑑

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原 修太(27) SF 187cm/96kg 千葉ジェッツ(国士舘大学 千葉県)
キースタッツ(Bリーグ): G=14(14) M=25:57 P=8.6 FG%=51.1% 3P%=42.9% FT%=80.0% R=2.5 A=2.4 TO=1.7 S=0.57 B=0.07

G=出場試合数(先発回数) M=出場時間 P=得点 FG%=フィールドゴール成功率 3FG%=3P成功率 FT%=フリースロー成功率 R=リバウンド数 A=アシスト TO=ターンオーバー S=スティール B=ブロック

 

 Bリーグのディフェンディングチャンピオンである千葉ジェッツで、原は年々存在感を増している。身長的には、今回スモールフォワードの候補で呼ばれた6人の中で最も小柄だが、身体能力の高さを生かしたフィジカルなプレーにも強く、左利きで3Pショットもある。機動力・判断力重視で3Pショットをどんどん狙いたいトム・ホーバスHCのチームで活躍を期待できるプレーヤーの一人だ。


代表候補入りについて原は、「招集していただけて光栄で、うれしいことです。自分個人としても、東京オリンピックが終わって一回選考なども変わるだろうなと予想をしていて、最初で最後のスタートラインに立てるチャンスだと思っていました。すごくうれしく思います」と心境を語っている。


原はこれまで表立って代表入りを意識したようなコメントをあまりしてこなかった。しかし内心、いつかは世界へという強い意欲を持っていたという。「東京2020オリンピックが決まった時点ではまだ1年目か2年目だったと思います。一度U24に入りましたが、それ以降は代表に無縁だった中、心のどこかには代表に入りたい気持ちが選手としてありました」。しかしフリオ・ラマス氏が率いていた期間はほぼ固定されたメンバーで強化を進める方針で進められてきたこともあり、代表入りへの意識よりも目前のBリーグにおける目標にフォーカス刷る中で、地力を高めていく考えで進んできた。

 

「自分にできることは、Bリーグのトップチームである千葉ジェッツでスタメンを勝ち取るとか、プレータイムを長くすること。それが代表への第一歩でアピールにつながると思っていました。言葉として記者の方たちやメディアの前では口に出さずにやっていましたが、心のどこかではそれを目標に千葉ジェッツで活躍したいというのがありました。東京2020オリンピックが終わって、やっぱり最初で最後のチャンスだと思って昨シーズンと今シーズンをやってきたので、まずはスタートラインに立てて本当に良かったと思っています」


昨シーズンのB1初制覇と、その中でスターターとして貢献できたことが大きな自信につながった。「プロ入り6年目で自信もついてきて、変に緊張したりとか気負うことはありません。自分の持ち味であるドライブだったり3Pショット、千葉ジェッツでやってきた状況判断などはどの選手よりも自信を持ってプレーできています。それをどんどん出していきたいと思います」。朗らかな人柄の裏に、地道な努力を積み重ねることができる強い闘志を秘めている。キャリアのピークはこれからだ。

 

取材・文/柴田 健(月バス.com)

(月刊バスケットボール)



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