月刊バスケットボール5月号

NBA

2021.11.07

馬場雄大、初戦を上回る19得点でテキサス・レジェンズの開幕2連勝に貢献

「Yudai Baba can’t be stopped! This guy is everywhere tonight…!(馬場雄大が止まらない! 今夜、この男はコート上のどこにでも現れますね!)」 - 日本時間11月7日(北米時間6日)に行われたNBA Gリーグのレイクランド・マジック対テキサス・レジェンズ戦第4Q終盤、馬場が相手のパスをスティールして速攻に持ち込み、トレーラーとなったジャクォリ・マクラグランのレイアップをアシストした直後、ライブ配信実況を担当していたダンテ・マルキテッリ氏(NBAオーランド・マジックの実況アナウンサー)はこんな表現で馬場雄大の活躍を称賛した。


この時点でスコアは118-94とレジェンズのリード。最終的に120-103でレジェンズが勝利したこの試合で、33分間出場した馬場は19得点、6リバウンド、1アシストに5スティール。フィールドゴールは、そして±4と攻守で活躍した。レジェンズはこれで開幕2連勝だ。


ベンチスタートだった馬場は、第1Q7分過ぎに交代出場。こクォーターの残り2分49秒にスティールからの速攻で初得点を記録すると、そこから1分もたたないうちに再びスティールからのカウンターでドライビング・レイアップを沈め、持ち味を強く印象付ける滑り出しを見せた。第2Qにはさらに速攻でイージーバスケットを2本決め、さらに昨日に続いて最初の3Pアテンプトを成功させ、前半だけで11得点と2桁に到達した。


この日の馬場の活躍には、前日(22分間の出場で13得点、5リバウンド、1アシスト、2スティール、±6)を上回る存在感があった。ハーフコートゲームでは決して無理をせず、足を動かすディフェンスで自らの得点機を作りだす。後半は、第3Q・第4Qをまたいで、またしても自らのスティールからたたき込んだブレイクアウェイ・ダンクを含む6連続得点という流れもあった。試合を通じて8本だったフィールドゴール成功数のうち速攻が6本。昨シーズンNBLのチャンピオンシップ獲得に大きく貢献した“快足”ぶりをいかんなく発揮していた。


レジェンズの最多得点は、3Pショットを11本沈めたジャスティン・ジャクソンの41得点だったのだが、冒頭の実況担当マルキテッリ氏がレジェンズの強さを語るのに、「Unfortunately, way too much Yudai Baba, Justin Jackson and the crew for the Texas Legends(残念ながら、馬場雄大とジャスティン・ジャクソン、そしてレジェンズの面々ばかりが目立つ試合になりました)」とそのジャクソンと並べて名前を挙げて言い表したほど、馬場のディフェンスでのボールに対する嗅覚と全体的に堅実なプレーぶりは強い印象を残すものだった。


アウェイでの連戦という難しい形でシーズンの幕を開けた馬場とレジェンズだったが、結果は最高の形。次戦は日本時間11月13日(土=北米時間12日の金曜日)に、今度はバーミンガム・スカドロン(ニューオリンズ・ペリカンズ傘下のファームチーム)をホームのコメリカ・センター(テキサス州フリスコ)に迎え、地元でのオープニングゲームに臨む。その翌日も同一の対戦が組まれている。


文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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