月刊バスケットボール5月号

大学

2021.11.03

東京医療保健大学が第71回関東大学女子バスケットボールリーグ戦で2年ぶり3回目の優勝

 東京医療保健大学が第71回関東大学女子バスケットボールリーグ戦で2年ぶり3回目の優勝を果たした。ヘッドコーチを務める恩塚 亨氏が、女子日本代表のヘッドコーチとして9月27日から10月3日までのFIBA女子アジアカップ2021でチームを率いたため、その前後を指揮官不在で乗り切らなければならなかった今回のリーグ戦は厳しい戦いも予想された。しかし、9月25日の初戦で山梨学院大学を相手に124-62の大勝を収めると、10月30日の最終試合で白鴎大学を85-65で下すまで全勝。最も僅差になった試合(10月23日の対拓殖大学戦、90-74)でも2ケタ点差を保っての勝利という快進撃だった。

 

写真/©東京医療保健大学


恩塚 亨HCは大学広報を通じて、「監督の私が代表活動で不在であっても、選手たち・スタッフたちはできない理由を探すのではなく、理想だけを見て懸命に努力したことがこの優勝につながったと、選手やスタッフたちを心から尊敬しています」とコメントを発表した。12月には5連覇のかかったインカレ(第73回全日本大学バスケットボール選手権大会)が控えているが、キャプテンの木村亜美は「インカレでは、リーグ戦で出た課題と向き合い更にレベルアップした姿で戦い優勝します! そして、理想を思い描き笑顔でプレーをする姿で日本の方々に、勇気や元気を与えるチームになりたいと思います」と意欲を見せている。


伝統の関東大学女子バスケットボールリーグ戦の第71回大会は、1部から4部までに分かれて9月25日に幕を開け、1部は10月30日まで8チームが1回戦総当たりのリーグ戦を展開していた(下部リーグ戦は11月7日[日]まで)。1部の最終成績は以下のとおりだ。

 

☆1部リーグ最終順位(チーム名、勝敗、勝ち点の順)
1位 東京医療保健大学 7-0(14)
2位 白鴎大学 6-1(13)
3位 拓殖大学 5-2(12)
4位 早稲田大学 3-4(10)
5位 筑波大学 3-4(10)
6位 日本体育大学 2-5(9)
7位 山梨学院大学 0-7(7)
8位 専修大学 2-5(6)
※2勝を挙げた専修大は、開幕からの3試合を棄権していたために勝ち点で山梨学院大が上回った

 

☆主な個人成績
総得点1位 橋口 樹(山梨学院大学) 177得点
平均得点1位 橋口 樹(山梨学院大学) 25.3得点
3P成功数1位 林 真帆(東京医療保健大学)/江村優有(早稲田大学) 17本
フィールドゴール成功数1位 オコンクウォ スーザン アマカ(白鴎大学) 72本
フリースロー成功数1位 橋口 樹(山梨学院大学) 30本
総リバウンド数1位 オコンクウォ スーザン アマカ(白鴎大学) 142本
オフェンス・リバウンド数1位 オコンクウォ スーザン アマカ(白鴎大学) 59本
ディフェンス・リバウンド数1位 オコンクウォ スーザン アマカ(白鴎大学) 83本
総アシスト数1位 木村亜美(東京医療保健大学) 17本
総スティール数1位 矢野紗也佳(日本体育大学) 12本
総ブロック数1位 ジョシュア ンフォノボテミトペ(東京医療保健大学) 19本

 

☆優勝コメント全文
東京医療保健大学、恩塚 亨HC
私たちは、「理想」を掲げ、「なりたい最高の自分になること」を目的に活動しています。そして、この活動の中で、「理想を掲げて生きる生き方」のロールモデルになることも目指しています。私たちが勇気を持って理想を掲げ、全力で挑戦する姿をお届けることで、「私もやってみよう!」という「社会の活力」になることを願っています。
監督の私が代表活動で不在であっても、選手たち・スタッフたちはできない理由を探すのではなく、理想だけを見て懸命に努力したことがこの優勝につながったと、選手やスタッフたちを心から尊敬しています。私たちのこういった考え方、生き方にも注目していただけると大変うれしいです。これからも、どなたかに喜んでいただけるような、夢を与えられるような挑戦を続けていきたいと思っております。


木村亜美キャプテン
チームで掲げていた目標である、リーグ戦全勝優勝をすることができました。コートに立っている人やベンチでサポートする人、会場で一緒に戦うことはできなかったんですが、離れていてもチームを支えてくれたみんなが、チームに何ができるのかを考え、貢献することでチームのエネルギーがいっぱいになり、勝利することができたと思います。また、良い顔をしてバスケットをすることでお互いに良い影響を与え合い、軸がぶれることなくワクワクした気持ちで戦うことができました。
インカレでは、リーグ戦で出た課題と向き合い更にレベルアップした姿で戦い優勝します!そして、理想を思い描き笑顔でプレーをする姿で日本の方々に、勇気や元気を与えるチームになりたいと思います。



文/柴田 健(月バス.com)

(月刊バスケットボール)



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