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2021.11.01

安間志織、2ケタ得点もアイスフォーゲルは今シーズン2敗目

 安間志織が所属するアイスフォーゲルUSCフライブルクが、日本時間11月1日深夜に、女子ブンデスリーガの首位を走るラインライト・ライオンズとの今シーズン7試合目に臨んだ。この試合前まで6勝0敗のライオンズに対し、アイスフォーゲルは安間の得点で先制したが、その後第1Q終了までに17-28と2桁の点差をつけられる苦戦を強いられ、終盤の反撃も相手をとらえきれず96-90で敗れた。


勝利には届かなかったが、安間は先制点となる右エルボーからのプルアップ・ジャンパーに始まり、2ケタ点差から追い上げて接戦に持ち込み食らいついた第4Qにフィールドゴール5本中4本を決めて8得点を記録するなど奮闘を見せた。公式スタッツが公表される前段階の手元集計では17得点に5リバウンド、6アシスト、2スティール。フィールドゴールは14本中8本成功(うち3Pショットは2本中1本成功)だった。

 

 ここまでの7試合を見ると、安間のクイックネスやボールハンドリング、視野の広さはブンデスリーガでも群を抜いたスキルと思える。持ち味を生かしたクロスオーバーからのドライブでフィニッシュやキックアウトをクリエイトし、セパレーションができれば遠慮なく3Pショットを決めてくる。相手のスキを突くロングパスで速攻を演出するスピード感は、WNBAのトップレベルを見ているかのようだ。シーズン開幕前、ハラルド・ヤンソンHCに安間の印象を聞いた際、「彼女はこのリーグで支配的なポイントガードになれる」と答えていたが、司令塔としても得点源としても、そうした期待に十分応えるプレーぶりだ。


ライオンズは7戦全勝でリーグ単独トップ。敗れたアイスフォーゲルは5勝2敗で、同率の3チームが並ぶ混戦の中5位につけている。安間がここからどのようにチームをけん引していくか。この日の試合を見ても、十分に頂点をねらえる位置だ。

 

注)ブンデスリーガの公式スコア、スタッツ等の記録が試合終了直後に確認できず、また試合実況時の発信、チーム公式発信の数値とリーグ公式サイトの記録が異なっているケースがあります。本稿ではスタッツに関しては記者の手元集計を速報として記し、最終スコアはリーグ公式サイトの数値を記しています。


文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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