月刊バスケットボール5月号

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2021.10.29

富永啓生がネブラスカ大のエキジビション・ゲームで6得点

 2021-22シーズンからNCAAディビジョンIのネブラスカ大に所属している富永啓生が、日本時間10月28日(北米時間27日)に入学後初めての対外試合となるペルー州立カレッジとのエキジビション・ゲームに出場した。


ホームのピナクルバンク・アリーナに15,542人の大観衆を集めたこの試合で、富永は13分間コートに立ち、3Pショットを4本中2本成功させ6得点、1スティールを記録して97-58の勝利に貢献した。ネブラスカ大からはこの試合に17人のプレーヤーが出場したが、富永の出場時間はその中で8番目の長さ。フレッド・ホイバーグHCはチーム内で12-13人がローテーション入りの実力を持っていると話しており、富永もその一人と見て良さそうだ。


富永は日本時間10月2日に行われたチーム内の紅白戦にも出場しており、そのときは3Pショット5本を含む21得点を記録していた。転入前にレンジャーカレッジ2年生として、NJCAA(2年制大学体育協会)の全米選手権オールトーナメント・チームと2020-21シーズンのNJCAAオール・アメリカン・セカンドチーム入りを果たし、東京2020オリンピックに3x3日本代表として出場した実績がダテではないことをすでに示し始めており、ホイバーグHCもビッグテン・カンファレンスのメディアデーで、ショットメイカーとしての富永に大きな期待を寄せていることをコメントしている。


ネブラスカ大学は、アメリカ中西部のネブラスカ州リンカーンに位置する、学生数約26,000人の州立大学。バスケットボール・チームのニックネームは、同州がトウモロコシの主要生産州であることにちなんでコーンハスカーズ(Cornhuskers=トウモロコシの脱穀機、あるいは脱穀する人、またそこから転じてネブラスカ州の住人を指す)という。バスケットボール・チームの所属カンファレンスはビッグテン。2021-22のプレシーズンランキングで、トップ25に5チームがランクインしている全米屈指のハイレベルなカンファレンスだ。この舞台での活躍できるプレーヤーは、誰であれまちがいなくNBAスカウトたちの目に留まる。


NCAAバスケットボールは一般に、秋口から年末にかけて所属カンファレンス外(ノンカンファレンス)の相手との対戦でチーム力を高め、年明け前後にカンファレンス内のレギュラーシーズンが始まる。以降3月上旬までのカンファレンス内の対戦成績を受けてカンファレンス・チャンピオンシップが行われ、各カンファレンスのチャンピオンとNCAAの推薦が得られた強豪チームだけが出場できるNCAAトーナメントに代表される、ポストシーズンのビッグイベントの時期「マーチマッドネス」へと進んでいく。

 

 ネブラスカ大は、2021-22シーズンの公式戦開幕前にもう1試合、日本時間11月1日(月)にもコロラド大とのエキジビションを行う。その後、同10日(月)に行われる対ウエスタンイリノイ大戦が、ノン・カンファレンスの公式戦初戦だ。

 

文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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