月刊バスケットボール6月号

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2021.10.02

【速報】安間志織、20得点越え大活躍で独ブンデスリーガ開幕2連勝

 ドイツの女子ブンデスリーガ、アイスフォーゲルUSCフライベルク所属の安間志織が、日本時間10月2日未明(ドイツ時間1日夜)からのザールルイ・ロイヤルズとの2021-22シーズン第2戦に出場し、チームを86-75の勝利に導いた。

 

 スタッツ等の公式データがそろっていない時点の速報ベースだが、手元の集計で安間は3Pショット3本を含む26得点、4リバウンド、4アシスト、2スティールを記録。第3Q終盤から第4Q開始2分過ぎにかけては、3Pショットに1対1からのプルアップジャンパー、レイアップと多彩なフィニッシュから一人で連続9得点(15得点中の12得点)を奪うなど、この日も得点源として活躍した。


スタートから出場した安間は、試合の序盤からアイスフォーゲルに良い流れをもたらした。口火を切った先制点は、トップでフロントラインのプレーヤーとの連係からドリブルでズレを作って放った、安間の3Pショットによるもの。2点返された後も、安間がドライブからの左手でのレイアップで5-2と突き放し、チームを勢いづけた。


第1Q終了間際にいったんベンチに下がった安間は、第2Qに相手がゾーンディフェンスを敷き、2ケタに広がった得点差を縮めようと反撃にかかったタイミングで再登場。ほどなく3Pショットに対するファウルを得てフリースローを3本すべて成功させ、相手に傾きかけた流れを止めるとともに、この時点で早くも自身の得点を2ケタに乗せた。ここまでの展開では、フィニッシュの決定力とボールを散らすプレーメイクの能力が大いに発揮されていた。


後半も安定感のあるプレーを続けた安間は、前述の9連続得点に加えて、試合終了間際の約3分間にも勝敗に直結する決定的な仕事をやってのける。この時間帯に目を引いたのはベテランらしい冷静さ。ディフェンスでは、攻め気満々のボールハンドラーに対し正確なフットワークと絶妙の寄せで攻め込んでくるアングルを奪い、2度ターンオーバーを誘った。また、堅実なボールキープからのアタックで逆にファウルを得て、フリースロー2本でこの試合最後の得点を決めたのも安間だ。

 

 この日も初戦同様に、時計が止まるたびにチームメイトに声をかけるチームリーダーぶりは健在。ドイツに舞台を移しても、昨シーズンのWリーグプレーオフMVPの堂々たる存在感が発散されている。「日本人という以上に、チームとリーグにインパクトをもたらしたい」と語って臨んだ今シーズンだが、それがひしひしと、明らかに感じられるここまでの大活躍だ。


文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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