日本代表

2021.09.21

5人制日本代表新ヘッドコーチ、男子はトム・ホーバス氏、女子は恩塚 亨氏が就任

 東京2020オリンピックを終え、注目が集まっていたバスケットボール男女日本代表各カテゴリーのコーチング人事に関し、9月21日公益財団法人日本バスケットボール協会(JBA)が発表を行った。5人制男子日本代表のヘッドコーチは、フリオ・ラマス氏が契約満了により退任し、代わって東京2020オリンピックで5人制女子日本代表を銀メダル獲得に導いたトム・ホーバス氏が就任することとなった。ホーバス氏に代わる5人制女子日本代表ヘッドコーチの立場は、同大会でホーバスHCのアシスタントを務めた恩塚 亨氏(現:東京医療保健大学 女子バスケットボール部 HC)が引き継ぐ。

 

女子日本代表を銀メダルに導いたホーバス氏が、今後は男子日本代表を率いることとなった(写真/石塚康隆 月刊バスケットボール)

 

 3x3男女日本代表に関しては、これまでディレクターコーチを務めてきたトーステン・ロイブル氏が契約満了により退任するが、後任人事は未定。今後3x3の国際大会フォーマット等を考慮した上で検討されることになっている。


ホーバス氏はペンシルバニア州立大学でプレーした後、ヨーロッパのクラブを経て1990年から10年以上、主にトヨタ自動車を中心に、高い決定力を誇るスコアラーとして日本でキャリアを積んだ。その間日本リーグで得点王獲得5度、ベストファイブ選出3度など突出した実力を発揮し、1994年にはNBAでのキャリアにチャレンジしてアトランタ・ホークスに在籍した時期もあった。


コーチとしてのキャリアは2010年から。女子のENEOSサンフラワーズ(チーム名はJOMO→JXサンフラワーズ→ENEOSサンフラワーズと変更)で、2017年までの7年間にコーチ、アソシエイトヘッドコーチ、ヘッドコーチを歴任し、その間Wリーグ7連覇、皇后杯獲得6回(2連覇と4連覇)の力になった。


女子日本代表にはアシスタントとして2011年からかかわり、ヘッドコーチに就任した2017年以降は翌年のワールドカップこそ9位にとどまったものの、FIBA女子アジアカップでの連覇、東京2020オリンピックでの銀メダル獲得など、秀でた指導力で結果を出してきた。

 


☆トム・ホーバス (Tom Wayne Hovasse)
生年月日: 1967(昭和42)年1月31日生まれ(54歳)
出 身 地: アメリカ・コロラド州
出 身 校: ペンシルベニア州立大学


一方、5人制女子日本代表のヘッドコーチ就任が決まった恩塚氏は、大学女子バスケットボール界の強豪として知られる東京医療保健大学で、チーム創立から全日本大学バスケットボール選手権大会4連覇という現在の地位に至る道を切り開いた。女子日本代表への参加はアナリストとしてかかわった2007年から。以降、チームがFIBA女子アジアカップ4連覇を成し遂げ、東京2020オリンピックで銀メダルを獲得するに至る過程で、アナリスト、あるいはアシスタントとして歴代のヘッドコーチを支えてきた。


就任発表6日後の9月27日(月)からアンマン(ヨルダン)で開催されるFIBA女子アジアカップ2021が、恩塚氏にとって日本代表ヘッドコーチとして迎える初舞台となる。

 


恩塚 亨(おんづか・とおる/Toru Onzuka)
生年月日: 1979(昭和54)年6月5日生まれ(42歳)
出 身 地: 大分県中津市
出 身 校: 中津南高校卒業→筑波大学卒業→早稲田大学大学院修了


文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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