月刊バスケットボール5月号

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2021.08.27

車いすバスケ女子日本代表、3連勝ならず - カナダ代表に東京2020初黒星

 東京2020パラリンピックの車いすバスケットボールは8月27日に3日目の日程が行われ、第1試合で女子日本代表がカナダ代表と対戦した。有明アリーナで初めての試合。午前9時のティップオフ。3日間で3試合目。サイズとパワーで優位に立つ相手への挑戦。簡単ではなかったこの日の一戦で、日本代表は今大会初の黒星を喫した。


8月27日第1試合 予選ラウンドグループA(有明アリーナ)
日本(2勝1敗)35-61カナダ(2勝)

カナダ 61(13 18 20 10)
日本 35(08 06 11 10)

 

 序盤の日本代表は我慢強く戦った。2-2の同点から5点連取され2-7と一旦離されても、網本麻里(持ち点4.5)が相手のプレスを破るパスで柳本あまね(2.5)をおぜん立てし、速攻からの得点で4-7と食らいつく。その後約2分間に6-0のランで突き離されても、クォーター終盤に再び網本・柳本コンビによる速攻で追いすがり、さらには残り2秒に藤井郁美(4.0)が右エルボー付近からミドルショットを沈め応戦した。

 

 第1Q終了時点で8-13の2ポゼッション差。勝負はここからという状況だった。ところが第2Qは、それまでのような“お返し”ができなかった。ハイポインターのキャスリーン・ダンディノー(4.5)に力強いドライブからのレイアップと3pショットで5連続得点を許し、8-18と点差を2桁に乗せられる一方で、日本代表は追加点を奪えないまま約5分があっという間に経過した。

 

 カナダ代表のアグレッシブなディフェンスに、日本代表はターンオーバーを多発することなく対抗できていたにもかかわらず、この試合では何とかショットまでは持ち込めてもフィニッシュが伴わない(試合を通じてフィールドゴール成功率が28.1%、3pショットは5本すべてが不成功)。前半残り1分33秒にアーリン・ヤング(4.5)がオフェンス・リバウンドのプットバックを決めたところで、点差は10-31と21点。その後藤井がミドルショットを沈め、さらに土田真由美(4.0)が巧みなスピンムーブからミドルショットを成功させて14-31と追い上げたが、後半もカナダ代表の連係を活かしたオフェンスに対し受け身に回る厳しい展開が続き、リードを広げられてしまった。

 

 ミドルレンジとロングレンジのショットが良く決まったカナダ代表は、ボールハンドラーに対する日本代表のマッチアップとヘルプディフェンスの動きを読み、ショットフェイクでうまく操った。自分で攻めると見せかけて、日本のディフェンスのコートバランスを崩しては、オフボールのプレーヤーが絶妙のタイミングでバスケットに向かってカットし、アウトナンバーの状態でイージーバスケットを奪った。

 

 ただ、第4Qには日本代表も意地を見せ、このクォーター単独では10-10の同点。しかも試合終了までの最後の6分17秒間はカナダ代表を無得点に封じており、次につながる戦いぶりだった。

 

 26点差の敗北はもちろん厳しく、悔しい結果には違いない。しかしこの日も12人全員がコートに登場し、まだ早い段階でチーム全体として「良薬を口にした」と捉えることもできる。その効果を感じられるのはいつか。メダルラウンドがそのときとなることを願おう。

 

文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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