月刊バスケットボール6月号
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町田 瑠唯
PG/162 cm
富士通 レッドウェーブ[/caption]

 

[東京2020 女子日本代表の横顔]

信頼を得ている判断力。メダルのために点も取りにいく

 

 女子日本代表のトム・ホーバスHCは、「頭を使っているかどうかも大切。特に流れが悪いときにどんなプレーを選択するかという判断が大切」ということを口にするが、それが最も当てはまるのが司令塔であるガードだろう。その点、町田瑠唯は自身のチーム、富士通レッドウェーブでは絶対的なガードとして活躍するだけでなく、前回のリオ五輪ではアメリカ、オーストラリア、フランスといった強豪と戦った経験を持ち、ホーバスHCから「判断力がある」と信頼を得ている。町田自身も「流れがいいときはその流れに乗る。流れが良くないときはリズムを変えることができると思います」と自己分析している。

 リオオリンピックでは、アメリカのレジェンド、スー・バード(シアトル・ストーム)とマッチアップし、オーストラリア戦では「世界でも通用すると思いました」というスピードを生かしたプレーを披露、フランス戦では3Pシュートを決めるなど足跡を残した。さらに初のオリンピック出場だったにもかかわらず、「慌てることなくできました」と大舞台で持ち味を発揮。冷静な判断からオフェンスを組み立て、安定した働きを見せた。

 そこからさらに成長して迎える今回の東京2020オリンピック。直前に行われた強化試合では「ディフェンスをしっかりやって、そこから速い展開に持っていくことが大切」「ディフェンスで小さいなりにインサイドでどう守るかの徹底はできていました」「スピードでズレを作って、そこからのパッシングや1対1は良かったと思います」とある程度の手応えは感じていた様子。ゲームコントロール、パッシング、ペイントアタックからのキックアウトという点では、すでにホーバスHCの期待に応えている町田。東京オリンピックに向けては「チームの目標である金メダル獲得を目指してチームに貢献できるよう、自分の役割をしっかり果たしたいと思います」とコメント。その言葉どおり町田の役割がしっかり機能すれば、目標である金メダルに一歩近付くことができるはずだ。

(高木希武/月刊バスケットボール)



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