3x3女子日本代表、2連勝で決勝トーナメント進出確定
大会2日目の2試合に連勝した日本代表は、現時点で8チーム中3位と好位置につけている(写真/©fiba.basketball)
東京オリンピックの3☓3バスケットボール第2日目となる7月25日、女子日本代表はモンゴル代表とフランス代表を相手に2試合を行い、いずれも勝利を収めた。通算成績を3勝1敗とし現在8チーム中の3位。現在ともに勝ち星なしの4敗で7位のルーマニア代表、8位のモンゴル代表を直接対決で下しているため、この日の日程を終えてグループラウンド上位6チームで行う決勝トーナメント進出が確定した。
<女子日本代表第3戦>
立ち上がりと終盤に課題を残すもモンゴル代表を一蹴
大会3試合目となるこの試合に、西岡里紗(三菱電機コアラーズ)、馬瓜ステファニー、山本麻衣(ともにトヨタ自動車アンテロープス)の3人でスタートした日本代表。立ち上がりにクーハン・オノルバータルの2Pショットで先制を許した後、なかなか得点を奪うことができなかった。初得点は開始から1分50秒近くが過ぎようという時点。西岡が馬瓜からのパスを受けゴール下で1本ねじ込んだ。
その後約3分間は、山本の2Pショットまでで5-0のランを成功させ6-2と主導権を奪う。さらにここから西岡がゴール下で1本、馬瓜がフリースロー2本、篠崎 澪(富士通レッドウェーブ)がミドルジャンパー、そして再び馬瓜が今度は2Pショットを成功させた。この6-1のランで12-3と大きくリードした日本代表は、勝利をほぼ動かぬものとした。
残り1分31秒に山本がこの試合2本目の2Pショットを決めた時点で18-6。終了間際の1本を含め、残り2分を切ってからモンゴル代表に2本の2Pショットを決められ、失点が2ケタに乗ってしまったのは大きな反省材料だが、ダブルスコアに近い点差をつけ余裕のある勝利だった。
得点にリバウンドにと馬瓜は本領を発揮した(写真/©fiba.basketball)
日本(2勝1敗)19-10モンゴル(3敗)
西岡里紗 2得点、2リバウンド
馬瓜ステファニー 6得点、7リバウンド、2キーアシスト
篠崎 澪 5得点、6リバウンド
山本麻衣 6得点、1リバウンド
※キーアシスト=制限区域内の味方プレーヤーに得点に有利な状況を生み出すラストパス
山本もこの試合で6得点。馬瓜とともに得点源として活躍した(写真/©fiba.basketball)
<女子日本代表第4戦>
メダル獲得のライバルと目されるフランス代表を撃破
オリンピック予選の準決勝で敗れた相手、フランス代表に対するリベンジの機会だったこの試合で、日本代表はきっちり借りを返した。しかも、メンバー4人が非常にバランスの良い活躍をする今大会ベストゲームと言える内容だった。
ビッグセンターの西岡をベンチに置き、機動力を生かす3人でスタートした日本代表は、レティシア・グァポのドライブで先制点を奪われ、攻めても小柄なガードの山本と篠崎のショットがブロックされるなど、序盤相手の高さに苦しみ2-6と劣勢に立たされた。
しかし、残り6分27秒の篠崎の2Pショットから、残り3分10秒にショットクロック0.7秒で馬瓜が驚くべき2Pショットを決めた時点までに8-3のランで一気に追い上げ10-9と逆転に成功。その後も馬瓜のゴール下、篠崎のミドルジャンパーで加点し、残り2分12秒に山本が2Pショットを決めた時点で14-10と主導権を握った。
終盤は点の取り合いとなったが、日本代表は堂々応戦。18-15で迎えた残り45秒には馬瓜のフリースローが落ちたところを篠崎がしっかりフォローして19点目。さらに残り23秒には、山本がマリア-イブ・パジェのボールをヘルドボールに持ち込む好ディフェンスを見せ、フランス代表の反撃機を摘み取り勝負あり。要所でミドルジャンパーを沈め、終盤に重要なフリースローを二本決めた西岡を含め、4人全員がヒロインとなる活躍で大きな3勝目を手にした。
西岡は今大会自己最高の5得点。高さとフィジカルの強さに加えて勝負強いところも見せていた(写真/©fiba.basketball)
日本(3勝1敗)-フランス(1勝2敗)
西岡里紗 5得点、2リバウンド、2キーアシスト
馬瓜ステファニー 5得点、2リバウンド
篠崎 澪 5得点、4リバウンド
山本麻衣 4得点、5リバウンド、1キーアシスト
篠崎はダメ押しのプットバックを含め、相手にとってダメージの大きな得点をたびたび決めていた(写真/©fiba.basketball)
☆このほかの女子の試合結果(7月25日分)
イタリア(2勝1敗)22-14ルーマニア(3敗)
ROC(3勝)21-5モンゴル(4敗)
中国(2勝1敗)22-13イタリア(2勝2敗)
アメリカ(3勝)22-11ルーマニア(4敗)
中国(3勝1敗)20-13フランス(1勝3敗)
アメリカ(4勝)20-16ROC(3勝1敗)
中国対イタリアは思わぬ大差で中国が勝利した(写真/©fiba.basketball)
文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)