月刊バスケットボール5月号

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2021.07.26

中学時代を東京で過ごした女子アメリカ代表Aコーチ、ジェニファー・リッツォッティ、女子日本代表を語る

 

女子アメリカ代表のリッツォッティAコーチは日本に住んでいた時期もあるという超日本通だ(写真をクリックするとインタビュー映像が見られます。 写真/©USA Basketball)

 

中学時代を東京で過ごした日本通

 

 東京オリンピックの5人制女子バスケットボールで、7大会連続金メダルを目指すアメリカ代表。7月20日の来日後、チームのウォームアップに、大会の開会式にと非常に多忙な日々を過ごしているが、アシスタントを務めるジェニファー・リッツォッティ氏に、30日(金)に対戦する日本代表について話を聞くことができた。

 

 リッツォッティAコーチは、実は子どもの頃に4年間日本で暮らした経験がある日本通。都内にあるインターナショナルスクールでバスケットボールチームに所属し、得点力の高いポイントガードとして鳴らした経歴を持っているのだ。その後アメリカに帰国したリッツォッティAコーチは、名門コネティカット大学を全米初制覇に導く活躍を見せ、プロとしてもプレーした。直近では今春までジョージ・ワシントン大学の女子チームでヘッドコーチを務めていたのだが、その在任期間中の2019年に、同大学で日本代表と対戦したこともあるという。

 

 「日本のことはよく知っていますよ」。リッツォッティAコーチは笑顔でそう話した。「私のスカウト対象です。2019年に日本代表がワシントンD.C.に来られたときにも、私たちのホームコート(ジョージ・ワシントン大学のホームアリーナ、チャールズE.スミス・センター)で対戦したんですよ」

 

 リッツォッティAコーチは、さらに続けた。「(日本代表は)とても厳しい相手だったのを覚えています。勝負をつけるのに時間がかかり、3クォーター半までは突き放すことができなかったんです。だからアメリカ代表として、とても警戒しています。最近の様子も、30日の対戦に向けて見ていますよ」。こう話し始めたリッツォッティAコーチは、ひとしきり日本代表との対戦で難しくなるだろう点を挙げてくれた。

 

 「彼女たちのポイントガードが、ボールスクリーンを使って作り出すプレーへの対応がとても難しいです。ファイブアウトでハイボールスクリーンを多用してコートを広く使うので、こちらとしてはペイントエリアを固めるのが難しくなります。しかもほとんどのプレーヤーが、非常に安定した確率で3Pショットを決められるんですから。小柄なチームなので、私たちのようなチームはディフェンスで高さを生かしたいところです。でも多くのチームにとって、彼女たちのオフェンスに対抗するのはとても難しいことです」

 

リッツォッティAコーチは日本代表のポイントガードのプレーメイクに対し強い警戒感を見せていた(写真/石塚康隆 月刊バスケットボール)



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