月刊バスケットボール5月号

Bリーグ

2021.07.20

「5年でB1優勝」を目指しアルティーリ千葉が始動

左から小林大祐、岡田優介、大塚裕土の3人。あらたなチャレンジへの抱負と千葉への親しみをそれぞれが話してくれた。スーツ姿の小林は試合では#6を着用する

 

千葉の地で頂点へのライジングストーリーを描こう

 

 B3の2021-22シーズンからあらたに参入するアルティーリ千葉の始動記者会見が、7月19日に千葉市内で開催された。冒頭を飾ったプレゼンテーションで、株式会社アルティーリの新居佳英代表取締役CEOは、クラブとして千葉市及び千葉県に根差し「世界中の人々を魅了するクラブを創る」ことをビジョンに活動していくことを宣言。「チームとしての活躍や挑戦を通して世の中に勇気と活力を与え、日本のバスケットボール業界を盛り上げけん引する存在になりたいと考えています。言うまでもなく、後発の新設クラブが普通のやり方で達成していくのは並大抵のことではないと思っておりますので、今までのBリーグの常識とは異なる経営手法や取り組みを積極的に取り入れ、新たなロールモデルとなれるよう活動してまいります」と語った。


新井CEOの目標は非常に高い。「最短でのB1昇格、5年でB1優勝のラインジングストーリーの達成を掲げております」というのが、始動時点で目指す姿。「簡単なことではないことは重々承知しておりますが、まったく新しく創設されたクラブだからこそ、これまでにないチャレンジを掲げ、活動をしてまいります」

 

 千葉県内には、バスケットボールファンならご存じのとおり、2020-21シーズンのB1チャンピオン、千葉ジェッツがすでに存在している。しかし新居CEOは、千葉県が神奈川県に次いで協会登録人口が全国で2番目に多いこと、また県庁所在地で政令指定都市の千葉市をホームとするクラブがなかったこと(ジェッツは千葉市をフレンドリータウンとしている)をアルティーリ千葉創設の根拠として示した。千葉ジェッツとの前向きな切磋琢磨により、県内のバスケットボールのさらなる普及・発展に寄与し、ビジネスチャンスも追求できるとの見通しや将来像が描けていればこその決断だっただろう。

 

 最短でのB1昇格とは、直近の2021-22シーズンにB3優勝、2022-23にB2優勝を実現するビジョンであり、話題を呼んでいるチーム作りの経過をみれば、その大志実現への並々ならぬ意欲が伝わってくる。


会見にオンラインで登壇したヘッドコーチのアンドレ・レマニス氏は、オーストラリア代表の指揮官としてオリンピック、FIBAワールドカップに出場し、世界の4強入りを果たした歴戦の将。「私たちアルティーリ千葉は、リーグ参入初年度でのB3リーグ優勝、その後、最速でのB1リーグへの昇格を目指せる強いチーム」とここまでの初代プレーヤー獲得の過程に自信を見せる。同時に、千葉市、千葉県のコミュニティーに根付いたクラブ運営も約束した。「チームとしてスポーツマンらしく、十分な品格を持ち合わせることが出来るように日々取り組むことで、私たちを応援して下さる皆様の期待に応えられるような魅力あるチームになりたいと考えています。コーチスタッフ一同、トップチーム強化はもちろん、地域の皆様とのコミュニケーションを図り、多くの方々に応援いただけるようなクラブ創りをしてまいります」



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