月刊バスケットボール10月号

【TOKYO2020/3x3女子日本代表インタビュー Vol.1】馬瓜ステファニー(トヨタ⾃動⾞アンテロープス)presented by 日本郵政【気持ちを届ける、想いを託す】

(写真/©FIBA)

 

自国開催にもかかわらず開催国枠での出場を許されなかった3x3女子日本代表は、5月にグラッツ(オーストリア)で開催された世界最終予選に臨み、準決勝でフランスに苦杯を喫するも3位決定戦でスペインを相手に劇的な大逆転勝利を収め、みごとTOKYO 2020の切符を手にした。激闘を戦い抜いたのは馬瓜ステファニー、山本麻衣(ともにトヨタ自動車アンテロープス)、西岡里紗(三菱電機コアラーズ)、篠崎 澪(富士通レッドウェーブ)。4人それぞれが大会を振り返り、東京オリンピックに向けた意気込みを語る。

 

【TOKYO2020/3x3女子日本代表インタビュー Vol.2】篠崎 澪 を読む

【TOKYO2020/3x3女子日本代表インタビュー Vol.3】山本麻衣 を読む

【TOKYO2020/3x3女子日本代表インタビュー Vol.4】西岡里紗 を読む

 

まだ出場権を得ただけ。⽬指すは⾦メダル

 

 オリンピック予選(OQT)前まで、私は2Pショットを打つ機会がそんなに多くなくて、確率も低かったので、今大会で自信を持って打つことができたのは収穫でした。結果として、ディフェンダーが私のフェイクに引っかかってくれて、元々得意だったドライブをいっそう生かせるようになりました。

 

 チームには2人小柄なメンバーがいてミスマッチも増えると考え、少しでもそのミスマッチを助けられるように、またリバウンドを頑張って、自分自身でゴールにアタックしてファウルをもらえるようにとも意識して臨みました。

 

 スピードを武器にしたい日本が、チームとして一番意識しているのはパスアウト。海外の選手はドリブルで出ていったり、パスアウトするにしても上に浮いたパスが多いんですけど、日本はそこにスピードを生かしてすぐにドライブに転換するように、スピードの使い方を意識した練習をしています。

 

 今大会では、日本がディフェンスを頑張らなければいけないということを浮き彫りになりました。ガードが頑張っているだけに、私たちセンター陣がボールにプレッシャーをかけないと。インサイドでの対応についても、例えばウクライナ戦では結構やられました。そういったことを収穫として、これから解決していかないといけません。

 

 個人的にもディフェンスとか、2Pショットの確率を上げることとか、ドライブの合わせとか…、たくさんあります。チームでの動きの方がもちろん大事なのですが、チーム全員で勝つためにも自分自身のレベルをもっと上げていきたいです。

 

(写真/©FIBA)

 

 個人的には、準決勝のフランス戦が忘れられない試合ですね。負けはしましたが、世界の強豪とされるフランス相手に接戦に持ち込めたたこと。一方でやっぱり、あの点数しか取れなかったこと。日本の改善点が見えた、大きな試合でした。あの試合で私が足を痛めたというウワサが流れていたみたいですね。でも、私は元気です!

 

 準決勝でフランスに負けたあとは、ホテルに歩いて帰る間に自分たちの試合について話し合い、意見を出し合って、皆もうスペイン戦に気持ちが向いていました。「すごく難しかった」「悔しさが残ってどうしようもなかった」というより、あの試合があったからこそスペイン戦で良い戦いができたと思います。

 

 そのスペイン戦では、自分たちが5点ビハインドになったところから盛り返せたことがすごく自信になりました。

 

 出場権を獲得した当日は、「これで日本に帰れる…!」と思いました(笑) 取材対応などをしていたらすぐに朝になって、現地にいる間はなんだかバタバタで実感もなかったのですが、帰国後ツイッターのDMやインスタグラム、ラインなどでいろんな方から「おめでとう!」という言葉をいただいて、すごくうれしかったです。

 

 でも今はまだ出場権を得ただけ。浮かれすぎずに過ごしています。OQTを通して見つかった課題を改善し、自分たちの良い点と組み合わせて、必ず金メダルを獲りたいなと思います。

 

 3x3は10分しかなく、その中で攻守が素早く切り替わる展開が特徴。東京オリンピックで初めて見る方々にもその点を楽しんでほしいですね。DJがいろんな音楽で盛り上げてくれますし、見ていると本当に気持ちが高ぶってくると思うので、そういったところも一緒に楽しんでもらえたらと思います。私のノリにもあっているのかもしれません(笑) 今は声が出せないとしても、手拍子なんかで盛り上げてもらえたらうれしいです。

 

 

馬瓜ステファニー Stephanie Mawuli

トヨタ⾃動⾞アンテロープス#33/182cm/F/1998年11⽉25⽇⽣まれ(22歳)/桜花学園⾼

(写真/©FIBA)

 

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