五十嵐圭、新生・群馬クレインサンダーズのキーマンとなるか
2020-21シーズンを圧倒的な強さで勝ち進み、B2優勝、そして悲願のB1昇格を果たした群馬クレインサンダーズ。オフには日本代表候補としても活躍したソリッドな3&Dプレーヤーのアキ・チェンバースを横浜ビー・コルセアーズから迎え入れ、秋田ノーザンハピネッツからは201cmの長身ながら機動力に優れるフォワードの野本建吾を獲得。初のB1挑戦に向けて着々と準備を進めてきた。
7月1日、そんな群馬が元日本代表で、昨季まで5シーズン新潟アルビレックスBBで活躍したスピードスターの五十嵐圭をを獲得した。現在41歳とB1最年長ながら2020-21シーズンは出場した全47試合でスターターを務め、平均7.5得点、4.1アシストを記録。まだまだ第一線で活躍できることを証明した。
会見で笑顔を見せる五十嵐と吉田GM(写真左)
そんな大ベテランに白羽の矢を立てたのが群馬だった。群馬の吉田真太郎GMは五十嵐の母校である中央大のバスケ部出身で、五十嵐の2つ下の後輩に当たる。学生時代は同じ寮で生活していたこともあったそうで、五十嵐の人柄やプレースタイルに関しても熟知する一人だ。
吉田GMからのラブコールについて五十嵐は「41歳という年齢なので、まさか他のクラブからオファーをもらえるとは思っていませんでした」と驚いたそうだが、吉田GMからの「圭さんを優勝させたい、一緒に優勝したい」という言葉に強く心を動かされた。
五十嵐自身、日本代表選出歴など経歴は十二分なものを持っているが、リーグ優勝というタイトルだけはいまだに獲得できていない。「まだまだ選手として追い求めていきたい。自分自身まだキャリアの中で優勝がないので、まだまだチームを引っ張っていける自信もあるしこのチームに可能性を感じているので、移籍を決断しました。これから皆さんに応援していただける、このチームとともに戦っていきたいと思ってもらえるようなチームになっていきたい」と五十嵐。
群馬の、吉田GMの本気で優勝を目指す意志が、五十嵐に移籍という決断を取らせたのだ。
群馬では昨季のチームをリードした笠井康平、筑波大で大学ナンバーワンPGとも称されたルーキーの菅原暉とともに司令塔としてチームをリードすることが求められる。3人のゲームメイカーとB2MVPのトレイ・ジョーンズ、大黒柱のマイケル・パーカーを軸に、優勝へ向けたファーストステップを踏み出す。
群馬クレインサンダーズ
2021-22シーズンロースター
■ヘッドコーチ
トーマス・ウィスマン
■新加入
#7五十嵐 圭
PG/41歳/180cm/73kg
#11野本 建吾
SF・PF/29歳/201cm/101kg
#12オンドレイ・バルヴィン
C/28歳/217cm/110kg
#15アキ・チェンバース
SF/30歳/191cm/90kg
■契約継続
#3 マイケル・パーカー
PF/39歳/200cm/102kg
#4トレイ・ジョーンズ
SF/30歳/198cm/100kg
#10杉本 天昇
SG/22歳/186cm/86kg
#13笠井 康平
PG/27歳/175cm/75kg
#14菅原 暉
PG/23歳/181cm/82kg
#22上江田 勇樹
SG・SF/34歳/193cm/87kg
#30山崎 稜
SG/28歳/182cm/80kg
#40ジャスティン・キーナン
PF・C/33歳/201cm/120kg
(月刊バスケットボール)