月刊バスケットボール6月号

Bリーグ

2021.07.02

五十嵐圭、新生・群馬クレインサンダーズのキーマンとなるか

 2020-21シーズンを圧倒的な強さで勝ち進み、B2優勝、そして悲願のB1昇格を果たした群馬クレインサンダーズ。オフには日本代表候補としても活躍したソリッドな3&Dプレーヤーのアキ・チェンバースを横浜ビー・コルセアーズから迎え入れ、秋田ノーザンハピネッツからは201cmの長身ながら機動力に優れるフォワードの野本建吾を獲得。初のB1挑戦に向けて着々と準備を進めてきた。

 

 7月1日、そんな群馬が元日本代表で、昨季まで5シーズン新潟アルビレックスBBで活躍したスピードスターの五十嵐圭をを獲得した。現在41歳とB1最年長ながら2020-21シーズンは出場した全47試合でスターターを務め、平均7.5得点、4.1アシストを記録。まだまだ第一線で活躍できることを証明した。

 

会見で笑顔を見せる五十嵐と吉田GM(写真左)

 

 そんな大ベテランに白羽の矢を立てたのが群馬だった。群馬の吉田真太郎GMは五十嵐の母校である中央大のバスケ部出身で、五十嵐の2つ下の後輩に当たる。学生時代は同じ寮で生活していたこともあったそうで、五十嵐の人柄やプレースタイルに関しても熟知する一人だ。

 

 吉田GMからのラブコールについて五十嵐は「41歳という年齢なので、まさか他のクラブからオファーをもらえるとは思っていませんでした」と驚いたそうだが、吉田GMからの「圭さんを優勝させたい、一緒に優勝したい」という言葉に強く心を動かされた。

 

 五十嵐自身、日本代表選出歴など経歴は十二分なものを持っているが、リーグ優勝というタイトルだけはいまだに獲得できていない。「まだまだ選手として追い求めていきたい。自分自身まだキャリアの中で優勝がないので、まだまだチームを引っ張っていける自信もあるしこのチームに可能性を感じているので、移籍を決断しました。これから皆さんに応援していただける、このチームとともに戦っていきたいと思ってもらえるようなチームになっていきたい」と五十嵐。

 

 群馬の、吉田GMの本気で優勝を目指す意志が、五十嵐に移籍という決断を取らせたのだ。

 

 群馬では昨季のチームをリードした笠井康平、筑波大で大学ナンバーワンPGとも称されたルーキーの菅原暉とともに司令塔としてチームをリードすることが求められる。3人のゲームメイカーとB2MVPのトレイ・ジョーンズ、大黒柱のマイケル・パーカーを軸に、優勝へ向けたファーストステップを踏み出す。

 

群馬クレインサンダーズ

2021-22シーズンロースター

 

■ヘッドコーチ

トーマス・ウィスマン

■新加入

#7五十嵐 圭

 PG/41歳/180cm/73kg

#11野本 建吾

 SF・PF/29歳/201cm/101kg

#12オンドレイ・バルヴィン

 C/28歳/217cm/110kg

#15アキ・チェンバース

 SF/30歳/191cm/90kg

■契約継続

#3 マイケル・パーカー

 PF/39歳/200cm/102kg

#4トレイ・ジョーンズ

 SF/30歳/198cm/100kg

#10杉本 天昇

 SG/22歳/186cm/86kg

#13笠井 康平 

 PG/27歳/175cm/75kg

#14菅原 暉

 PG/23歳/181cm/82kg

#22上江田 勇樹

 SG・SF/34歳/193cm/87kg

#30山崎 稜

 SG/28歳/182cm/80kg

#40ジャスティン・キーナン

 PF・C/33歳/201cm/120kg

 

(月刊バスケットボール)



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