月刊バスケットボール5月号

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2021.07.01

男子バスケオリンピック最終予選、セルビア、ブラジル、カナダ、トルコが2連勝

 ベオグラード(セルビア)、カウナス(リトアニア)、スプリット(クロアチア)、ビクトリア(カナダ)の4都市で開催されている東京オリンピック男子バスケットボールの世界最終予選(OQT)が各地で2日目を終えた。現段階で、ベオグラード大会ではセルビア、カウナス大会ではベネズエラ、ポーランド、スロベニアが、スプリット大会ではメキシコとブラジルが決勝トーナメント進出を決めている。アジアからはフィリピン(ベオグラード大会)、韓国(カウナス大会)、中国(ビクトリア大会)が出場し、この日初戦を戦ったが、いずれも黒星に終わった。

 

Qi Zhou, Andrew Nicholson(©FIBA.Basketball.OQT.Victoria)

 

 ベオグラード大会ではセネガルの出場辞退により、イタリアとプエルトリコも自動的に決勝トーナメント進出。残るはグループA2位の座をかけてフィリピンとドミニカ共和国が、日本時間7月2日未明に対戦する。
カウナス大会では、ホストのリトアニアが入っているグループAでベネズエラが一歩早く決勝トーナメント進出を決めたものの、まだ最終順位が決まっていない。リトアニアがグループ最終戦(日本時間7月2日未明)で韓国を破れば、リトアニアが2勝0敗トップ通過。しかし韓国が勝てば全3チームが1勝1敗で並び、得失点差によりリトアニアか韓国のいずれかが敗退となる。グループBは、2連敗のアンゴラの最下位が確定した。
スプリット大会からは、ホストのクロアチアがグループBでブラジルに67-94と予想外の大敗を喫するという衝撃的なニュースが届いた。ブラジルが2連勝で勝ち抜けたこのグループの2位争いは、クロアチアとチュニジアの得失点差も1しか違わない(チュニジアが-26、クロアチアが-27)。グループ戦最後の直接対決は、勝った方が決勝トーナメント進出で、勝ホスト国が絡んでいるという激アツな決戦だ。
グループAでは1勝1敗のメキシコが、残るドイツ対ロシア戦の結果如何によらず2位以上を確定している。ただしカウナス大会のグループA同様に3チームの順位は決まっていない。
ビクトリア大会では、6月半ばのFIBAアジアカップで日本が戦った中国と“NBA軍団”カナダが対戦。109-79で勝ったカナダは2連勝でトップ通過を決めた。中国はギリシャとのグループ最終戦で2位抜けを争う。

 カナダ対中国戦の最終スコアを見て、「中国がこんな状態だと日本代表もやはり世界には程遠いか…」という印象を持つ人も多いかもしれない。しかし内容的に、まったく太刀打ちできないというものではなかったことは付記しておきたい。第3Qまでの各クォーターでは、多彩なディフェンスでしぶとく食らいついていた。何が必要なのかを研究するスカウティングの材料として見てみると非常におもしろいだろう。
なお、ビクトリア大会グループBは、チェコを下したトルコがこちらも2連勝でトップ通過を決めた。2位の座をチェコとウルグアイが最終戦で争う状況となっている。

 

☆ベオグラード大会
出場チーム: グループA=ドミニカ共和国、フィリピン、セルビア/グループB=イタリア、プエルトリコ

※セネガルが新型コロナウイルス感染拡大の影響により出場を辞退
※フィリピンは新型コロナウイルス感染拡大の影響により将来的運営計画を見直したニュージーランドの出場辞退による繰り上げ出場

グループA セルビア(2勝)83-76フィリピン(1敗) ※セルビアは決勝トーナメント進出決定
セルビア 83(22 23 22 16)
フィリピン 76(16 18 28 14)
トップパフォーマー
セルビア 得点: Boban Marjanovic(25)/リバウンド: Boban Marjanovic(10)/アシスト: Milos Teodosic(6)
フィリピン 得点: Kakou Ange Franck Williams Kouame(17)/リバウンド: Kakou Ange Franck Williams Kouame(7)/アシスト: Samjosef Belangel(6)

 

Kai Sotto, Boban Mrjanovic(©FIBA.Basketball/OQT.Belgrade)

 



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