【インタビュー】近藤 義行氏(元市船橋高男子監督)が語る 「U15までに身に付けてほしいスキル」とは?④
【スペシャルインタビュー④】
市船橋高男子監督をはじめ、高校男女やアンダーカテゴリー日本代表チームリーダーなどで長年指導してきた近藤義行氏(現在は市船橋高教頭)に、「U15(中学)までに身に付けてほしいスキル」「U18(高校)プレーヤーへのアプローチ」など、指導現場で感じた“必要なスキル”やそれに対するコーチングスキルを聞いてみた。
「選手はさまざまなことにチャンレンジしてほしい」と近藤氏は言う
*近藤義行氏インタビュー④
【コーチは失敗を良しとする場合と、絶対にだめだという場合を見極める必要がある】
――アンダーカテゴリーの年齢が下がるほど、ある程度はコーチがやらせていかなければならないこともありますよね?
「U18(高校)などは、コーチに詰め込まれ過ぎると“消化不良”を起こすことがありますね。私も20~30代の頃にはそこに陥っていて経験がありました(笑)。ですから、U15(中学)のコーチが、その部分も少し加味して指導していただけると良いのかな、と」
――急速に伸びる選手と伸び悩む選手の違いは、どこにあると考えていますか?
「U18(高校)で急速に伸びる選手と、同じように一生懸命練習していても成長が遅い選手がいます。これはメンタルの持ち方によるものが大きいと思っています。僅か15~18年の人生で自分の性格などを決め付けてしまい、カラに閉じこもってしまう場合があります。おまけに、バスケットボール経験で言えば10年あるかないかです。性格面でもプレー面でも、『自分はこうだから、これしかできない』という選手を見かけます。
――自分のプレーを決め付けず、チャンレンジしてほしい、と。
「だからこそ、練習ではいろいろなことにチャレンジしてほしいと思っています。ポジションによって3Pシュートをするしないという固定観念も捨ててほしいです。それは今後のプレーでは必ず必要になってくるものですから。チャンレジすることで失敗経験は増えますが、練習はそれで良いと思っています。そういう選手の方が成長していくのではないでしょうか」
――チャレンジして失敗…これにも善し悪しがあると思いますが。
「例えば、ミスをして相手にボールを取られたとします。ミスをした選手が下を向いて戻らない…このような失敗は絶対ダメなことです。また、チャレンジして起きた失敗をコーチが叱責すると、選手はチャレンジしなくなってしまいます。
失敗を良しとする場合と、絶対にだめだという場合を見極めていかなければなりません」
※おわり
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(月刊バスケットボール)